本文に移動

イ・ドフン平和交渉本部長、ビーガン代表との会談後「これから南北協力事業を協議」

登録:2020-01-18 06:32 修正:2020-01-18 07:59
ビーガン米国務省北朝鮮政策特別代表との会談後、「十分説明」 
「米国、主権国家の決定を尊重…同盟内部の調整も重要」 
制裁からの離脱を憂慮する米国との緊密な協議が必要
イ・ドフン外交部朝鮮半島平和交渉本部長が今月15日(現地時間)、ワシントン・ダレス空港に到着し、記者団の質問に答えている=ファン・ジュンボム特派員//ハンギョレ新聞社

 ワシントンを訪問したイ・ドフン外交部朝鮮半島平和交渉本部長は16日(現地時間)、北朝鮮への個別観光を認めるなどの南北協力事業と関連し、「これから韓米が緊密に協議することにした。これからが始まりだと思う」と述べた。可視的な合意が出るためには、今後米国と本格的な論議が必要だという意味と見られる。

 イ本部長は同日、米国務省庁舎でスティーブン・ビーガン国務副長官兼北朝鮮政策特別代表と昼食会を兼ねた会談を行った後、北朝鮮への個別観光に対するビーガン副長官の反応に関する記者団の質問に対し、「十分説明しており、今後も引き続き協議していく予定だ」と答えた。個別観光に関する具体的な対話があったかについても、「明らかにするにはまだ早い」と述べた。

 北朝鮮への個別観光は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今月14日、朝米対話進展と別に、南北にできる代表的協力事業として挙げるなど、政府が最近重点的に推進する事案だ。しかし、米国は依然として慎重なムードだという点が、イ本部長の発言からもうかがえる。

 イ本部長は、南北関係においてスピードを出そうとする政府の立場を米国も理解しているのかという質問に対し、「基本的に米国は、韓国が主権国家として下す決定を尊重するという立場だ」とし、「その尊重に基づき、韓米同盟として共に進め、調整することも重要だ」と答えた。また、個別観光が国連安全保障理事会の制裁対象ではないということで韓米が認識を共にしているかについて、「基本的に国連安保理の制裁によって規定されているわけではない」としたうえで、「しかし、副次的にどんな物を(北朝鮮に)持ち込めるか、団体観光客が何を持っていくかという問題など、細かい問題で引っかかることがあるかもしれない」と述べた。さらに、「専門家たちがしっかり検討することで、そのような誤解が生じないよう調整できると思う」と語った。

 これは、南北協力事業が対北朝鮮制裁態勢を壊しかねないと米国が懸念しており、これを解消するために韓米が細部的に協議するという意味と見られる。これに先立ち、ハリー・ハリス在韓米国大使は16日(韓国時間)、外信記者懇談会で、韓国の南北協力推進構想と関連して、「制裁を触発する可能性がある誤解を避けるためには、韓米作業部会を通じて取り上げた方がいいと思う」と発言した。

 イ本部長はハリス大使のこの発言について、「従来の作業部会を指すものと思われる。どんな脈絡で(そのような発言が)出たかは、もう少し調べたい」とし、「一つはっきり言えるのは、これまで韓米作業部会が非常に効率的かつ有効に行われてきたということだ」と述べた。

 イ本部長は、朝米対話が再開される可能性について、「最近の北朝鮮の声明などを見る限り、可能性を残している」とし、「北朝鮮の決心が重要だが、見守らなければならない。米国も引き続き努力しているようだ」と述べた。また、訪米中のケント・ハシュテット ・スウェーデン外務省朝鮮半島担当特使と前日会談したことを明らかにし、「スウェーデンは重要な役割を多く果たしてきた。今後も引き続き役割を果たすだろう」と述べた。

 イ本部長は17日、ビーガン副長官の就任式に出席するなどの日程を終え、18日に帰国の途につく予定だ。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/924789.html韓国語原文入力:2020-01-17 08:41
訳H.J

関連記事