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華為、フォックスコンに5Gスマートフォン“5千万台”注文…「来年サムスンを抜く」

登録:2019-12-03 21:53 修正:2019-12-04 07:25
台湾経済メディア報道、来年スマートフォン出荷3億台目標 
華為「米国部品がなくとも問題ない、米国R&Dセンターは中断」 
ポンペオ米国務長官「サムスンの5G装備は華為より高品質」
//ハンギョレ新聞社

 全世界のスマートフォン販売市場で、1位のサムスン電子に肉迫している2位の華為(HUAWEI)が、アップルiPhoneの最大協力会社である台湾のフォックスコンに自社スマートフォン5千万台の生産を要請し、来年のスマートフォン目標出荷量を3億台と決めた。5G(5世代移動通信)フォンを筆頭に、来年はサムスン電子に追いつくという挑戦状を投げたと分析される。華為は、サムスンと競争している5G網でもフォックスコンに全ての5G装備物量を発注したことが分かった。

 台湾の「経済日報」は3日、消息筋の話を引用して、華為が最近台湾のフォックスコン(鴻海精密工業)に5Gスマートフォン5千万台以上を注文し、OEM(納入先商標による受託製造)方式で生産することを要請したと報道した。華為の来年度5Gスマートフォン生産の全量を任せたという。グローバル市場で最新5G端末はまだニッチ市場に過ぎない点を考慮すれば、5千万台は莫大な物量だ。華為はまた、来年のスマートフォン出荷量目標値を今年より20%多い3億台と定め、部品メーカーに十分な部品確保をあらかじめ要請した。

 情報技術(IT)分野の市場調査企業「ガートナー」の集計によれば、第3四半期の全世界のスマートフォン市場占有率は、サムスン(20.4%)に続き、華為(17.0%)が肉迫している。トップ5ブランドの中で、大部分が昨年の第3四半期に較べ販売量が減少したが、華為だけが唯一26%(5221万8千台→6582万2千台)急増した。米国が華為をブラックリストに上げ、米国産半導体の供給を制限しているにもかかわらず、巨大な自国市場での販売が増えたおかげだ。

 華為は、米中の経済覇権争いの最先鋒に立つ巨大企業だ。華為の任正非・創業者兼最高経営者(CEO)は最近、CNN放送のインタビューで「米国の制裁があろうが、世界1位のスマートフォン企業に成長できる」と話した。華為側は、クアルコムのチップなど米国産部品は「あれば良いが、必ずしも必要ではない」として、ドナルド・トランプ大統領の気分を刺激している。華為が最近発売したフラッグシップ・スマートフォンの「Mate 30」には、米国産の部品が全く入っていないとウォールストリートジャーナル(WSJ)は報道した。WSJは「華為は米国産部品がなくともスマートフォンの生産能力を備えている。米国企業が華為と再び取引を再開しようとしても、もはや手遅れかもしれない」と指摘した。

 5G網の一部装備と関連しても、華為は全物量をフォックスコンに発注したという。米国の「反華為同盟戦線」構築と関連して、任正非氏はこの日カナダの日刊「The Globe and Mail」のインタビューで、「欧州に新工場を作り、5G網装備の生産に出るつもりだ。華為の研究開発(R&D)センターも米国からカナダに移転する計画」だとし、さらにトランプ大統領を刺激した。華為は、米国研究開発センターの人材を約600人減らし、現在は250人程度だけが残っている。この日、マイク・ポンペオ米国務長官は、政治専門メディア「ポリティコ」への寄稿で「欧州連合は『華為の5G網技術は別の代案より良くて安い』という話を信頼するな」とし、「韓国企業のサムスンがそうであるように、(スウェーデンの)エリクソン、(フィンランドの)ノキアのような欧州企業も高品質と価格競争力を兼ね備えた5G装備を生産している」と述べた。

チョ・ゲワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/globaleconomy/919419.html韓国語原文入力:2019-12-03 20:39
訳J.S

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