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サムスン-華為、中国でフォルダブルフォン韓中戦

登録:2019-11-04 21:58 修正:2019-11-05 09:06
フォルダブル・スマートフォン ギャラクシーフォルド・メイトX 
一週間間隔で並んで発売 
次世代フォームファクター主導権競争本格化
華為が発売するメイトX=華為ホームページより//ハンギョレ新聞社

 サムスン電子と中国の華為(ファーウェイ)が「人口14億の国」中国でフォルダブル(たためる)スマートフォンを並んで発売し、次世代フォームファクター(製品形態)競争を本格化している。華為をはじめ小米(シャオミ)などの中国企業に押されて、中国市場での占有率が1%未満に落ちたサムスン電子が、5世代(5G)移動通信とフォルダブルなどの新技術を前面に出して反撃の踏み台を用意できるかが注目される。

 サムスン電子は8日から中国市場で初のフォルダブル・スマートフォン「ギャラクシーフォルド」を販売する。サムスン電子は2日、微博(ウェイボー・中国版ツイッター)に「単純な新製品ではない。携帯電話の形態を変えた」として、製品の発売を予告した。9月6日、韓国国内で発売されたギャラクシーフォルドは、239万8千ウォン(約22万円)の高価にもかかわらず事前予約が完売するなど強い関心を集めた。縦に折りたためる形態で、画面の大きさはたたんだ時で4.6インチ、広げた時には7.3インチだ。

 一週間後の15日には、中国市場の最強者である華為が初のフォルダブル・スマートフォン「メイトX」を出す。内側に折りたたむ“インフォールディング”方式のギャラクシーフォルドとは異なり、外側に折りたたむ“アウトフォールディング”を選んだ。画面の大きさは、折たたむと前面が6.6インチ、背面が6.38インチで、広げた時は8インチになる。価格は1万6999中国元(約26万円)で、ギャラクシーフォルドより4万円程高い。華為は、メイトXを「世界で最も速い5Gフォルダブル・スマートフォン」と紹介し、サムスン電子との競争を予告している。

サムスン電子のギャラクシーフォルド=サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

 ギャラクシーフォルドだけが存在したフォルダブル・スマートフォン市場に新製品が追加され、今後の新しいフォームファクターの主導権を握るための競争が本格化するものと見られる。サムスン電子は「ギャラクシーフォルドは開始に過ぎない」(先月29日のサムスン開発者カンファレンスで

、サムスン電子のチョン・ヘスン無線事業部フレームワーク開発グループ常務)として、来年には横に折りたためる新製品を追加で出す計画を明らかにした。サムスン電子のIT&モバイル・コミュニケーション(IM)部門のイ・ジョンミン常務は先月31日、第3四半期の実績発表後のカンファレンスコールで「今年初めて発売したギャラクシーフォルドは、事前予約販売分が完売し、報道機関と市場から好評が続くなど、可能性を確認できた」として「新しいフォームファクターを持続的に開発し、新しいモバイル経験を贈り続ける」と明らかにした。

 華為も来年3月頃にメイトXの後続作であるメイトXsを発売する予定だ。中国のTCLは、二回たたむフォルダブル・スマートフォンの試作品を公開した。モトローラは横に折りたむ形態のフォルダブル・スマートフォン「レーザーV4」を13日に公開すると予想される。今年50万台ほどに終わるフォルダブル・スマートフォンの市場は、来年には300~500万台に拡大すると展望される。

 中国は、サムスン電子にとって痛恨の市場だ。2013年までは中国のスマートフォン市場占有率20%台を維持していたが、華為・小米・五浦(OPPO)などの中国ブランドに押されて1位を明け渡し、最近では1%未満まで落ちた。特に華為は、人口14億の自国市場を基に「世界1位」サムスン電子を脅かしている。先月31日、ストラテジー・アナリティックス(SA)の第3四半期グローバル・スマートフォン出荷量資料によれば、サムスン電子は占有率21.3%で1位を、華為は18.2%で2位を占めた。米国の貿易制裁にもかかわらず、華為のスマートフォン出荷量は昨年同期対比で29%増加したと集計された。サムスン電子が5Gとフォルダブルなどの進んだ技術を前面に出して再起の基盤を作れるかに関心が集まっている。

ソン・ギョンファ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/915741.html韓国語原文入力:2019-11-04 18:09
訳J.S

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