本文に移動

「忘れません」…ワシントンの「平和の少女像」3年ぶりに安息の地に

登録:2019-10-28 20:18 修正:2019-10-29 07:36
27日、ワシントン近郊のバージニア州エノンデイルで除幕式 
キル・ウォンオクさんも出席…「とても気分が良いです」 
ワシントン市内での少女像建設計画も継続推進
2016年11月に米国ワシントンに到着した後、日本側の妨害などで安息の地がなかった「平和の少女像」が27日(現地時間)、ワシントン近隣のバージニア州にあるコリアンタウンのエノンデイル市のある建物の前庭に設置された=ワシントン/ファン・ジュンボム特派員//ハンギョレ新聞社

 「被害者に謝罪と名誉を!」「忘れません!」

 27日(現地時間)、米国ワシントン近隣のバージニア州のコリアンタウンと呼ばれるエノンデイル市のある建物の前庭で開かれた「平和の少女像」除幕式で、参席者たちは拳を握りしめてこのように叫んだ。2016年11月にワシントンに到着した少女像が、3年ぶりに安息の地を得たことを契機に、歴史を広く知らしめ日本の謝罪を受けることに一層力を集めるという確約だ。

 この日の行事は、ワシントン挺身隊問題対策委員会(会長 イ・ジョンシル)とワシントン希望ナビ(代表 チョ・ヒョンスク)、民主平和統一ワシントン協議会(会長 イ・ジェス)などにより構成された「ワシントン平和の少女像建設推進委員会」が用意した。米国内に設置された5番目の少女像に会うために、93歳の「慰安婦」被害者キル・ウォンオクさんが、「正義記憶連帯」のユン・ミヒャン理事長と韓国から飛んできた。海外同胞たちとバージニア州政府・州議会の人々も多数参加した。

 キルさんは、除幕され姿を現わした少女像に、自身の首にかけていた花の首飾りをかけ、明るく笑って少女像に挨拶した。キルさんは、13歳の時に日本軍に連れて行かれた自身のエピソードを用いてユン・ミヒャン理事長が書いた「ワシントン平和の少女像になって私はここまで来ました」という詩を朗読した。キルさんは感想を聞く記者に「多くの人々が歓迎してくれてとても気分が良いです。多くの人に知って欲しいと(少女像を)米国に設置したのでしょう」と話した。

27日ワシントン近隣のエノンデイル市で「平和の少女像」の除幕式が開かれた。韓国から来た「慰安婦」被害者のキル・ウォンオクさん(93)が少女像の横に座り海外同胞、現地政治家などと共に「アリラン」を歌っている=ワシントン/ファン・ジュンボム特派員//ハンギョレ新聞社

 少女像は幅200センチ、奥行160センチ、高さ123センチ大で、ソウルの駐韓日本大使館の向い側にある少女像と同じ大きさだ。2016年にワシントンに到着し歓迎式まで開いたが、ワシントン市内かメリーランド州のソールズベリー大学に設置しようとしていた計画が日本側の妨害などで挫折を繰り返した。ワシントン近隣のある倉庫に保管されていて、光復節の8月15日にワシントンに「一時外出」をした後、無償に近い賃貸料で敷地を提供するというエノンデイルのある韓国人土地オーナーと結びつき、設置作業が急流に乗った。少女像が設置された隣の建物の1階には、同じくある海外同胞の援助で小さな少女像関連展示スペースも用意された。3年間少女像設置に奮闘してきたイ・ジェス民主平和統一ワシントン会長は「私たちはやり遂げました!」と言い、海外同胞の協力に謝意を表した。

 推進委のイ・ジョンシル、チョ・ヒョンスク共同代表は「当初目標にしたワシントン市内への少女像設置はあきらめていない」として、「ワシントン市内の個人の敷地を提供するという海外同胞もいて、大学構内の教育空間に設置する方案も論議中だ。思ったより早く進められそうだ」と話した。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/914800.html韓国語原文入力:2019-10-28 15:31
訳J.S

関連記事