朝中国交樹立70周年に際し、中国の習近平国家主席が20~21日、北朝鮮を国賓訪問する。中国の最高指導者としては14年ぶりの訪朝だ。1泊2日の比較的短い日程だが、昨年3回(3月、5月、6月)と今年1回(1月)の首脳会談を通じて完璧に復元された朝中関係を対内外的に確認する訪問になるとみられる。
習主席の訪朝はすでに予告されていた。今年1月、4回目の訪中期間に、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が習主席に「都合のいい時期」に北朝鮮を公式訪問するよう招待しており、習主席もこれを「快く受諾」して、それに関する「計画を通知」したと、当時朝・中の官営メディアが報じた。
両首脳は当時、「国交樹立70周年を迎え、両国間の交流と戦略的疎通を強化」することにした。実際、今年に入って、両国は多様な交流協力活動を続けた。朝中両国は国交樹立70周年を記念するため、政府部門別に公式交流事業を活発に進めており、地方政府レベルでも相互訪問と様々な協力事業を模索しているという。
2012年に習主席が執権して以来、朝中関係はしばらく冷却期を迎えた。「核と経済の並進路線」を掲げ、核とミサイル開発に集中する北朝鮮に、中国側も不満を隠さなかった。ただし、中国は朝鮮半島情勢が過度の危機局面に突き進まないよう、“管理”に力を入れていた。2017年、北朝鮮の相次ぐ核・ミサイル実験で、朝鮮半島の危機がピークを迎えた際も、中国はいわゆる「双中断」(北朝鮮の核・ミサイル実験と韓米合同軍事演習の中断)の提案を発表した。
朝中関係が全面的に復元されたのは、昨年3月の金正恩委員長の訪中を通じてだ。4月の南北首脳会談を控えた時点で行われた朝中首脳会談は、史上初の朝米首脳会談(6月)を前後して2回行われた。
金委員長は、2回目の朝米首脳会談(2月)を控えた今年1月にも、習主席との訪中首脳会談に乗り出した。情勢に重要な影響を及ぼす外交の舞台に先立ち、朝中が膝を突き合わせるのが慣例になった格好だ。米中貿易戦争の激化に対する負担のため、中国がこれまで朝米交渉と関連し、積極的な役割を果たせなかったという評価もある。習主席の今回の訪朝を通じて、朝中両国が膠着状態に陥っている朝米交渉の突破口を見出せるかに関心が集まっている。