本文に移動

福島水産物紛争の逆転負けに衝撃受けた日本政府

登録:2019-04-12 21:43 修正:2019-04-13 06:56
日本閣僚「誠に遺憾」…朝日「水産物輸出拡大計画が狂う」 
「韓国側に手続き的問題があったという判断は維持」…完敗は認定せず 
河野外相、駐日韓国大使に会い「輸入禁止の撤廃を要請する」
福島原子力発電所//ハンギョレ新聞社

 日本政府が、福島とその周辺地域の水産物輸入禁止を巡り、韓国と繰り広げた世界貿易機関(WTO)貿易紛争で逆転負けし当惑している。

 菅義偉官房長官は12日、記者会見で「わが国の主張が認められなかったことは誠に遺憾」と話した。続けて「日本の食品は科学的に安全で、韓国の安全基準も十分満たしているという1審の判断は(2審でも)維持された。したがって、わが国が敗訴したという指摘はあたらない」と主張した。世界貿易機関の上訴機構が、韓国側が輸入禁止と関連して日本に十分な情報を提供しなかったと判定したことをせめてもの慰めとしたのだ。

 日本外務省はこの日未明に判定のニュースが伝えられると「わが国の主張が認められず遺憾」とし、「一方、上訴機構は韓国側が輸入制限措置を強化する手続きに誤りがあったという1審判断は維持した」と明らかにした。吉川貴盛農林水産相は「復興のために努力してきた(2011年東日本大震災)被害地域の住民たちを考える時、誠に遺憾」とし、「上訴機構が1審判断に誤りがあると指摘したが、日本の食品の安全性を否定したわけではない」と主張した。鈴木俊一五輪担当相も「被災地域の住民が風評被害で苦労しているのに遺憾だ。五輪の時、被災地域の食材を積極的に活用したい」と話した。

 河野太郎外相はこの日朝、外務省でイ・スフン駐日韓国大使に会い、「今回の世界貿易機関の判断は誠に遺憾だ」、「ただし、日本の食品は科学的に安全で、韓国の安全基準も十分に充たしているという事実認定が維持されたことはうれしい。今後、二国間協議を通じて輸入禁止の撤廃を要請する」と話したとNHK放送が伝えた。イ大使は面談後「日本政府の立場を聴き、韓国政府の立場を伝えた」と話した。

 朝日新聞は12日付1面トップ記事で敗訴のニュースを伝え「勝訴を追い風にほかの国・地域にも輸入規制の緩和を求める予定だった日本の戦略が狂う可能性が高い」と伝えた。毎日新聞は「勝訴をテコにして輸出拡大を試みようとしていた日本政府が大きな打撃を受けた」と伝えた。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/889817.html韓国語原文入力:2019-04-12 19:14
訳J.S

関連記事