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中国「南北米ひとまず受け入れる」、ロシア「6カ国協議」、日本「拉致問題の解決」

登録:2018-09-14 06:07 修正:2018-09-14 06:48
朝鮮半島情勢に対する中ロ日「3国3色」 
中国、米国意識し「一歩後退」 
ロシア、「北朝鮮に見返りを与えるべき」 
日本、核・ミサイル・拉致問題の解決
今月12日、ロシア・ウラジオストクで開かれた「東方経済フォーラム」全体会議に日本の安倍晋三首相(左から2番目)、中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領が出席して発言している=ウラジオストク//ハンギョレ新聞社

 13日に閉幕した東方経済フォーラムで、中ロ日首脳が現在の朝鮮半島状況に関するそれぞれの考えを明らかにした。朝鮮半島の非核化に向けた朝米交渉が行き詰まった状況下で、中国は「一歩後退」を選択し、ロシアは「6カ国協議の再開」を主張した。日本は「制裁の維持」と「拉致問題の解決」を再び強調した。

 中国の習近平国家主席は12日、ロシアのウラジオストクで開かれたフォーラムの全体会議で、朝鮮半島の平和体制の構築において、南北米3者が中心となる構図をとりあえず受け入れる意向を示した。彼は「現在の当事国は朝鮮(北朝鮮)と韓国、米国だ。彼らは引き続き(努力を)続けるべきであり、我々は彼らに協力しなければならない」と述べた。習主席のこの発言を言葉通り解釈すれば、中国が朝鮮戦争の終戦宣言とその以降の平和体制への転換過程で、当事国ではなく関係国として協力する意思を明らかにしたものといえる。

 中国は先月まで、「中国の排除は容認できない」として当事国としての中国の地位を強調してきた。張業遂全国人民代表大会(全人大)外事委員会主任は先月16日、韓国の国会議員団に「終戦宣言の過程に、必ず中国が参加しなければならない」と強調しており、7月中旬には中国外交の司令塔である楊潔チ中央外事工作委員会弁公室主任兼政治局員が極秘来韓し、この問題についてチョン・ウィヨン国家安保室長と協議した。

 しかし、ドナルド・トランプ米大統領が中国を非核化交渉の“障害”と非難し、朝米対話を中断したことを受け、習主席は一歩後退するような姿勢を示している。北朝鮮政府樹立70周年の9・9節の行事に直接出席する代わりに、党序列3位の栗戦書全人大常務委員長を送ったのに続き、同日も“協力者”の役割に止まる意思を明らかにした。中国のこのような立場の変化について、成均館大学のイ・ヒオク中国研究所長は「『朝中関係が一つの参謀部のもと、緊密に協力し、協同』(6月19日3度目の訪中での北朝鮮の金正恩国務委員長の発言)している状態なら、中国が終戦宣言に参加する必要はないかもしれない。非核化交渉が峠を越えてから、平和協定や平和体制(の段階)で合流しても問題ない」と話した。

中国の習近平国家主席が今月12日、ロシアのウラジオストクで開かれた東方経済フォーラムの全体会議に出席し発言している//ハンギョレ新聞社

 ロシアのプーチン大統領は、朝米交渉を補完した多国間会議の必要性に焦点を合わせた。彼は「北朝鮮が米国の(安全)保証だけで満足するなら、我々もいいが、そのようなことは起きないだろう。我々は現実的になる必要がある」としたうえで、「国際社会は、核大国が参加することによって北朝鮮の安全を保証することができる」と述べた。そして、「北朝鮮は核実験場の廃棄など一部の非核化関連措置を取った。そしてそれに相応するもの、少なくともそのシグナルが来ることを待っているようだ」と付け加えた。彼の言うシグナルとは、北朝鮮経済制裁の一部解除や米国の終戦宣言の受け入れなどを意味するものとみられる。実際、中国とロシアは6月末、国連安全保障理事会に「対北朝鮮制裁の緩和に関する議論を始めるよう」という報道声明の発表を提案したが、米国などの反対で実現しなかった。ロシアの「タス通信」は、プーチン大統領が言及した「多国間会議」とは6カ国協議を念頭に置いたものだと報じた。

 日本の安倍晋三首相は、朝鮮半島の完全な非核化を実現するまで、国連安保理の制裁を完全に履行し、核・ミサイル・拉致問題を解決すべきという持論を再度強調した。彼は注目が集まっている朝日首脳会談の実現についても、「まだ決まったことはないが、首脳会談をするなら、拉致問題の解決に役立つ会談にならなければならない」と述べた。

北京/キム・ウェヒョン特派員、キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/861992.html韓国語原文入力:2018-09-13 21:02
訳H.J

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