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ポンペオ長官“来週”4回目の訪朝…「朝鮮半島の運命」分ける分岐点になる

登録:2018-08-24 22:21 修正:2018-08-25 08:10
ポンペオ23日「大きな進展のために来週北朝鮮訪問」 
スティーブン・ビーガン新対北朝鮮政策特別代表も任命 
韓米外交筋「朝米共に成果を望んでいる」…楽観展望 
成果が上がれば終戦宣言まで一気に走ることも
ドナルド・トランプ米大統領と金正恩委員長の2回目の首脳会談は実現するか。膠着状態に陥った非核化交渉の進展のために、マイク・ポンペオ米国務長官が来週4回目の平壌訪問に出発する=シンガポール/AFP聯合ニュース

 マイク・ポンペオ米国務長官が来週、4回目の平壌(ピョンヤン)訪問をすると公式発表し、6・12シンガポール朝米首脳会談以後“膠着状態”に陥った朝鮮半島情勢が再び忙しくなった。ポンペオ長官の訪朝結果により、9月の習近平・中国国家主席の初めての訪朝、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の3回目の首脳会談、ドナルド・トランプ大統領と金委員長の2回目の首脳会談、および朝鮮半島終戦宣言の運命が続々と決定されると見られる。朝鮮半島が「歴史的大転換」に進むか、せっかく用意された対話状況が変わるかを分ける重大な分岐点をむかえている。

 ポンペオ長官は23日(現地時刻)、記者会見を行い「私たちの目標(北朝鮮非核化)に向かうより多くの外交的進展を成し遂げるため、来週北朝鮮を訪問する」と発表した。ポンペオ長官は、具体的日程は言及しなかったが、ある外交消息筋はポンペオ長官が「27日当日日程」で北朝鮮を訪問するだろうと伝えた。

 ポンペオ長官はこの日、記者会見場に新しい対北朝鮮政策特別代表を連れて来て紹介した。ポンペオ長官は、ジョージ・W・ブッシュ大統領時期に米国行政府と議会で外交・安保政策を扱ったスティーブン・ビーガン・フォード自動車国際担当副会長(55)を新特別代表に指名した。今年2月末、ジョセフ・ユン代表が引退し、5カ月ぶりに対北朝鮮実務交渉を担当する専門担当者を指名した。ビーガン特別代表は、ポンペオ長官と共に北朝鮮を訪問する。

 ポンペオ長官の4回目の訪朝は、朝米が非核化とそれに対する相応措置をめぐって膠着状態に陥った中でなされる。米国は北朝鮮に核兵器と施設について申告を要求し、北朝鮮は「新しい朝米関係」のために米国が朝鮮半島終戦宣言を受け入れなければならないと要求し対立した。核申告と終戦宣言を対等交換する“ビッグディール”に対しては懐疑論が続いてきたが、トランプ大統領と金委員長は親書の交換などを通してお互いに対する信頼を示し、対話の意志を維持してきた。トランプ大統領は21日、マスコミとのインタビューで「北朝鮮が非核化措置を取ったと信じる」と話し、ポンペオ長官も「大きな進展を実現できることを願う」として、朝米妥協の可能性に対する期待感を育てた。

 ソウルとワシントンの外交街では「北朝鮮の政府樹立日である9・9節と、米国の11月中間選挙を控えて、金委員長もトランプ大統領も朝鮮半島問題で成果をあげるを事を期待している」として、今回の訪朝について楽観的に展望している。ポンペオ長官が新しい対北朝鮮政策特別代表まで同行して平壌を訪問し“手ぶら”で帰ってくることは負担になるという指摘だ。

 会談の成否を推察するための“試金石”は、ポンペオ長官と金正恩委員長の面談が成功するかどうかだ。ポンペオ長官は3月末~5月の1・2回目の平壌訪問では金委員長と会ったが、大きな成果がなかった3回目の訪問では面談できなかった。ヘザー・ナウアート国務省報道官はこの日、定例ブリーフィングで「(ポンペオ長官と)金委員長が会う日程は決まっていない」と明らかにした。だが、面談が成功する可能性があると外交消息筋は伝えた。

 ポンペオ長官が、今回の訪朝で非核化と関連して具体的な成果を上げれば、朝鮮半島は“大転換の秋”を迎えるものと見られる。非核化とそれに対する相応の措置をめぐる具体的妥協をトランプ大統領と金委員長の功績として2回目の首脳会談の輪郭を捉えるだけでも成功的訪朝と評価できる。この場合、習近平主席が北朝鮮政府樹立70周年の9月9日に北朝鮮を訪問し、朝鮮半島終戦宣言への参加と今後の対北朝鮮経済支援を議論して、同月中旬に文在寅(ムン・ジェイン)大統領の平壌訪問および3回目の首脳会談で南北関係改善と朝鮮半島非核化の推進力を一層引き上げられるようになる。続いて9月下旬の国連総会などを契機に2回目の朝米首脳会談が実現すれば、南-北-米-中が参加した朝鮮半島終戦宣言も一歩ずつ現実に近づくことになりうる。

 反対に、ポンペオ長官の訪朝が再び両側の見解の相違を確認するだけで終われば、朝鮮半島情勢は後退する可能性が高い。米朝双方で強硬論が勢力を伸ばし、9月に平壌へ行く文大統領の足取りも重くなりうる。キム・ウィギョム大統領府報道官は「ポンペオ長官が北朝鮮を訪問し、非核化と朝鮮半島の平和に大きな進展を成し遂げることを願う」と論評した。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/859106.html韓国語原文入力:2018-08-24 19:44
訳J.S

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