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金正恩に会った王毅「中国は北朝鮮の経済・非核化・安保を全力支持」

登録:2018-05-04 00:21 修正:2018-05-04 06:29
王毅、外交部長として11年ぶりの訪朝 
改革開放・体制安全など“全力支持”宣言 
中国官営メディア「中国排除論」に「ありえない」
王毅中国外交部長がリ・ヨンホ北朝鮮外相と握手している=中国外交部提供//ハンギョレ新聞社

 朝米首脳会談を控えて中国の外交部長としては11年ぶりに北朝鮮を訪問した王毅部長が、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長に会った。王部長は、朝鮮半島の非核化と平和体制転換、そして北朝鮮の“改革・開放”を支持すると明らかにした。

 1泊2日の日程で北朝鮮を訪問した王部長は、二日目の3日に金委員長に会ったと中国外交部が発表した。王部長は金委員長に「朝鮮(北朝鮮)が時期を判断し果敢に決定し、朝鮮半島の形勢に肯定的変化が現れた。中国は南北指導者の成功的会談と、時代に一線を画す「板門店(パンムンジョム)宣言」の発表を支持・祝福する」と述べた。最近の朝鮮半島の情勢変化の功績を、事実上すべて金委員長に回したわけだ。

 王部長はまた「中国は、朝鮮半島の戦争状態終結と停戦体制の平和体制への転換が実現されることを支持し▽朝鮮が戦略の重心を経済建設に置く方向を定めたことを支持し▽朝鮮が非核化推進プロセスで自身の正当な安保憂慮を解決することを支持する」と話した。彼は前日リ・ヨンホ外相に会った席では、北朝鮮が自身に合った発展経路を遂行すること▽南北関係を改善することに対する中国の支持も確認した。

 「正当な安保憂慮」とは、北朝鮮が非核化の条件として掲げる「体制保障」を意味する。「自身に合った発展経路」とは、中国が共産党の執権を維持する改革・開放および資本主義要素の導入と関連してしばしば使う表現だ。総合すれば、北朝鮮の非核化を前提に平和体制転換と改革・開放、体制保障を支援する意味と解説される。

 特に王部長が「平和体制転換」に対する支持を約束したことは、朝鮮戦争の停戦協定当事国だった中国が、それなりの役割を果たすという意志と見ることができる。南北の首脳は「板門店宣言」で「恒久的で強固な平和体制構築のための南・北・米3者、または中国まで含む4者会談の開催を推進する」と明らかにした。大統領府は、終戦宣言は南・北・米の3者、平和協定は中国を含む4者が参加する案があると明らかにしている。

 一部では王部長の訪朝自体が、朝米の接近により朝鮮半島に対する中国の主導的地位が揺らぐ危険を最小化するための歩みという分析もある。中国の「環球時報」はこの日「中国は半島の隣の大きな山であり、藁の山ではない」という題名の社説で、「金正恩-文在寅(ムン・ジェイン)会談の文章は、韓国の政治的需要に合わされた」として、板門店宣言に対する不満を隠さなかった。

 金正恩委員長はこの日、王部長に対し、朝中関係の伝統と3月の自身の訪中成果を確認し「半島の非核化は朝鮮の揺るぎない立場」だとし、「朝鮮は中国が朝鮮半島の平和と安定のために積極的に貢献したことを高く評価し、中国と戦略的疎通を強化することを望む」と話した。

 南北首脳会談以後、文在寅大統領はまだ習近平・中国国家主席と通話していない状態だ。結局、中国は首脳会談の結果を韓国より北朝鮮から先に聞くことになったわけだ。

北京/キム・ウェヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/843186.html韓国語原文入力:2018-05-03 22:05
訳J.S

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