中国軍当局が陸地で実施した中間段階ミサイル防御(MD)迎撃実験に前日成功したと、6日発表した。 宇宙空間で巡航する大陸間弾道ミサイル(ICBM)を迎撃する技術だ。
中国国防部はこの日、資料を出し「中国は5日、国内で陸地基盤の中間段階MD迎撃技術実験を実施し、実験は予想した目標に達した。今回の実験は防御性であり、いかなる国家を狙ったものでもない」と明らかにした。中国の陸地基盤中間段階MD実験が公開的に発表されたのは、2010年1月11日、2013年1月27日に続き3回目で、2014年7月23日の実験内容を具体的に明らかにしなかったMD実験まで含めればこれが4回目だ。中国は2016年7月、韓米によるTHAAD(高高度防衛ミサイル)韓国配備合意後に2回のMD実験の事実を遅れて公開したことがある。
オンラインメディア「澎湃新聞」(Pengpai)は、MD技術はその迎撃時期により三つに区分されるとし、最初はミサイル発射後、数分以内に該当する補助推進段階、2番目は目標物に向かって大気圏に再進入する頃を意味する終末段階、3番目は宇宙でなされる両区間の中間の巡航を意味する中間段階とし、中国のMDは3番目に該当すると伝えた。
中国軍事科学院の研究員であるチャン・ジュンリャン所長は同メディアに「中間段階MD技術は、非常に複雑で難しく、遠距離警報システムと迎撃システム、指揮管理の三つのシステムが密接に組み合わされなければならない」と話した。中国は昨年、北京で開かれた展示会で遠距離警報システムの核心である早期警報レーダーを披露したことがある。早期警報レーダーは、米国、ロシア、中国だけが備えた先端武器システムだ。
今回の迎撃実験公開は、2日の米国防総省による核態勢検討報告書(NPR)発表をはじめとして、米国が最近になって中国とロシアを相次いで“競争者”と規定したことに対する対応と見る見方が多い。核態勢検討報告書は、米国が核軍縮に乗り出した間に、中ロが新たな核兵器を開発していると非難したが、中国外交部は「冷戦的、ゼロサムゲーム式の時代遅れな思考」と批判したことがある。
チャン所長が「MDは世界最先端の技術で、少なからぬ大国が積極的にMD技術を開発している中で、新しい戦略的バランスを得る重要な措置」と評価したことも目を引く。THAADの韓国配備と関連して「戦略バランスの毀損」と批判してきた中国が、自主MD技術の発展で戦略バランスを回復したという主張と解説されもするためだ。「環球時報」は専門家の話を引用し、今回の実験を通じて中国が敵国のミサイル迎撃手段と能力を一段階引き上げたと評価した。