ドナルド・トランプ政権の高官が2日(現地時間)、駐韓米大使に事実上内定されていたビクター・チャ米ジョージタウン大学教授の辞退理由が、制限的な対北朝鮮先制打撃を意味する「鼻血戦略」をめぐるホワイトハウスとの意見の相違によるものという報道について、「100%間違っている」と強調した。
同関係者は同日、ホワイトハウス・アイゼンハワービルで、ハンギョレなど数社の韓国特派員らに対し、このように明らかにした後、「政策が問題だったわけではない。私はビクター・チャの熱烈なファンだ」と話した。
同関係者は「制限的軍事攻撃が対北朝鮮オプションに含まれているか」という質問に対し、「トランプ大統領が指示したのは、北朝鮮に対する最大の圧迫攻勢」だとしたうえで、「大統領に提供した具体的なオプションについては、詳しく話せない」と答えた。同関係者はさらに、「最大の圧迫攻勢はすべての政府省庁に指示されたものであり、全世界が履行に向けて参加している戦略」だと強調した。北朝鮮に対する経済・外交的圧迫の最大化が基本的な対北朝鮮戦略という点を再確認したのだ。
彼は「トランプ大統領が制限的先制打撃方式を真剣に考えているか」という質問に対し、「トランプ大統領が公開的に話している部分にのみ注目してほしい」と答えた。同関係者はさらに、「今日ホワイトハウスで、(脱北者との面会)話をしており、政策的観点からは、(先月30日の)一般教書演説で我々の政策について明確に説明した」としたうえで、「それが現在の政策であり、政策がどう変わるか推測する必要はない」と話した。トランプ大統領は一般教書演説で、対北朝鮮への最大の圧力を継続することを強調し、北朝鮮人権問題の深刻性を指摘した。対北朝鮮軍事攻撃などについて予断する必要がないということだ。
彼は「トランプ大統領は、数カ月前からこれまで同じ指示を出している」とし、「北朝鮮の脅威に対処するため、軍事的オプションと非軍事的オプションを含め、広範囲なオプションを検討してしてみなさいということ」だと話した。同関係者は「したがって、国家安全保障会議(の任務)は、できる限り多くのオプションを用意し、大統領が十分な情報に基づいて決定を下せるようにすること」だとしたうえで、「省庁間の調整を通じて、特定のオプションの長所と短所をよく説明し、大統領に十分な情報を提供する」と付け加えた。
彼は「鼻血戦略という言葉は、ホワイトハウスでや行政府のどこでも使わない」とし、「ここ数週間、鼻血戦略に関するマスコミの報道で困っている」と話した。彼は「私と同僚たちは今日の朝も、鼻血戦略という言葉がどこから出てきたのかという話をした」とし、「我々は一度もそのような言葉を使ったことないからだ。我々が使用したことはない」と話した。