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米CIA長官「トランプ大統領、北朝鮮核問題の外交的解決策に焦点」

登録:2018-01-25 04:52 修正:2018-01-25 23:25
「365日間一貫してそうだったし、今もそうだ」 
「広範囲オプション提供するが、それに伴う危険も把握」 
ホワイトハウス関係者「フェンス副大統領、北朝鮮の宣伝戦としての五輪の利用に対抗する」 
マイク・ポンペオCIA長官が今月23日(現地時間)、米国のシンクタンク「アメリカン・エンタープライズ政策研究所」(AEI)主催の講演で発言している=イ・ヨンイン特派員//ハンギョレ新聞社

 ドナルド・トランプ政権で、代表的な対北朝鮮強硬派として知られるマイク・ポンペオ米中央情報局(CIA)長官は23日(現地時間)、米国のシンクタンクであるアメリカン・エンタープライズ政策研究所(AEI)主催の講演で、「ドナルド・トランプ大統領は外交的手段を通じて、(北朝鮮核問題に対する)解決策を提示しようとしている。それが焦点だ。365日間、一貫してそうだったし、今もそうだ」と強調した。

 ポンペオ長官はさらに「同時にそれ(外交解決策)が可能ではないと大統領が結論を下した場合に備え、大統領に広範囲なオプションを提示している」としながらも、「その場合、いかなることが起きるのか、それぞれの決定に伴うリスクは何かについても大統領が把握できるように努めている」と述べた。「軍事的オプション」をトランプ大統領に提示するものの、それに伴うリスクについても十分認識させているという意味と思われる。

 ポンペオ長官は今月22日に行われたCBS送とのインタビューで、北朝鮮が米国を攻撃する能力を備えるまで、わずか数カ月しか残っていないという自分の発言が6カ月前と同じであるという指摘に対し、「数カ月前にもまったく同じ発言をしたことがある」と認めた。彼はさらに、「1年後にも北朝鮮がそのような能力を備えるまでは数カ月しか残っていないと確信を持って言えるように、我々が一生懸命に働いていることを分かってもらいたい」とかわした。

 彼は「北朝鮮がとても速いスピードで(ミサイル開発を)進めてきた。北朝鮮の実験能力が向上し、成功率はさらに高まっており、米国が危険にさらされる日が近づいている。それは事実だと思う」と強調した。彼は「金正恩(キム・ジョンウン)はたった一度の成功的な実験では止まらないだろう。論理的に次の段階は、核兵器をいくつか開発し、このようなミサイルを同時に数発も発射できる能力を開発しようとするだろう」とも話した。彼は「トランプ大統領が政府に指示した任務も、まさにそのような事が絶対に起きないようにする方法を探せということだった」と付け加えた。

 米国のニュース雑誌の「ザ・アトランティック」は、ポンペオ長官の発言に対し、「トランプ大統領の『レッドライン』(禁止線)がさらに薄れたことを示すもの」だと分析した。当初「一発」でも長距離ミサイルを開発できないように阻止することから、「数発を同時に発射できないようにすること」に変わったということだ。

 彼は「金正恩が理性的だと思うか」という質問に対し、「そうだ」と答えた。彼はしかし、「トランプ大統領が限られた地域に軍事攻撃をすれば、理性的な金正恩がどのように反応すると思うか」という質問には「答えないほうがいいと思う」と述べた。

 また、彼は、北朝鮮の核開発目的について「100万人に達する(北朝鮮の)通常戦力だけでも、決して看過できるようなものではない。したがって、金正恩は、体制保護以外の目的のために、これら(北朝鮮の核および通常戦力)を使用すると見ている。彼の権力のもとに、朝鮮半島を統一しようという究極的目標に向けて(これらを使用し)圧迫を加えようとしている」と主張した。

 最近、ハーバート・マクマスター国家安保補佐官も、北朝鮮の核開発の思惑が「赤化統一」だと数回にわたり公開的に明らかにした。しかし、米国のシンクタンク関係者は「韓国の持つ相当な通常戦力の規模と米国の核抑止能力の提供を考慮すれば、これは非現実的な話」だと指摘した。

 一方、ホワイトハウスのある高官は23日、米国の平昌(ピョンチャン)冬季五輪代表団を率いたマイク・ペンス副大統領の訪韓目的の一つが、「五輪を宣伝に利用しようとする北朝鮮の試みに対抗すること」だと明らかにした。

 ホワイトハウスを引用した報道によると、同関係者は、中東歴訪を終えたフェンス副大統領が帰国する際、記者団に「フェンス副大統領は、金正恩が五輪期間にメッセージを掌握するだろうということに大きな懸念を持っている」と話した。同関係者はさらに、「以前から北朝鮮はねつ造の達人だった。あの国は殺人的な政権」だとしうえで、「フェンス副大統領は世界舞台で真実を語る計画だ。それは北朝鮮が行うことの反対になるだろう」と伝えた。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/829189.html韓国語原文入力:2018-01-25 00:04
訳H.J