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日本、「宇宙・サイバー自衛隊」を来年創設

登録:2017-12-19 07:19 修正:2017-12-19 08:16
共同通信「『防衛計画大綱』に含める」 
陸・海・空自衛隊上級部隊と同格 
「キラー衛星」監視システムも構築計画 
専守防衛の原則を崩すという議論の可能性も
東京の防衛省庁舎=写真出典:ウィキペディア//ハンギョレ新聞社

 日本政府が自衛隊に宇宙・サイバー分野を担当する司令部を新設することにした。

 共同通信は、日本政府が宇宙・サイバー分野と電子戦を担当する部隊を総括する司令部を新設する内容を来年再検討する防衛力整備指針である「防衛計画大綱」(防衛大綱)に含ませる方針だと17日、報道した。同通信は匿名の政府関係者の言葉を引用し、近く開かれる国家安全保障会議(NSC)でこのような内容が承認される見通しだと伝えた。

 宇宙・サイバー空間は、陸・海・空に続く“第4、第5の戦場”と呼ばれているが、日本政府はすでに司令部まで備えた専門組織を保有した他国と違い、日本の対応が遅れていると判断している。共同通信は宇宙・サイバー戦司令部にも陸・海・空自衛隊総括上級部隊と同格が付与される予定だと伝えた。海上自衛隊の場合「自衛艦隊」、航空自衛隊は「航空総隊」という上級司令部がある。陸上自衛隊も現場部隊を総括する上級部隊である「陸上総隊」を来年3月に創設する予定だ。

米空軍サイバー司令部の隊員たちが2011年、サイバー戦争シミュレーターを操作している。米国は2010年にサイバー司令部を発足させ、本格的なサイバー戦対応に乗り出した//ハンギョレ新聞社

 日本は宇宙空間で役割が終わった人工衛星やロケットの部品、破片のような「宇宙ゴミ」の監視業務などをする米国戦略軍の合同宇宙作戦本部(JSPOC)のノウハウを学ぶため、自衛官を派遣した。自衛隊は、故意に他国の衛星と衝突する「キラー衛星」の監視システムも米国、欧州とともに構築する計画だ。日本防衛省は「宇宙関連経費」という項目の来年度予算887億円を政府に要請しており、2022年に宇宙を監視する専門部隊を発足する方針だ。

 日本政府はサイバー戦の人員も増強する方針だ。ただ、サイバー戦については「専守防衛」(攻撃を受けた時だけ防衛力を行使し、その範囲は最小限とする)原則の下で、他国の軍事施設にサイバー攻撃を加えることが法的に可能かどうかについては議論が必要な状況だ。

 日本政府は最近、射程距離900キロを超える巡航ミサイルの導入方針を発表するなど「敵基地攻撃能力」保有を徐々に現実化している。小野寺五典防衛相は巡航ミサイルの導入はその目的のためではないと主張したが、巡航ミサイルの保有は事実上、敵基地攻撃能力保有を意味するという分析が出ている。

 安倍晋三首相は今月15日の講演で、来年初めから防衛計画改正の議論を本格化するとし、「従来の防衛大綱の延長線ではなく、国民を守るために本当に必要な防衛力が何なのかよく調べて確保する」と話した。結局、敵基地攻撃能力を備えようという趣旨の発言だという解釈が出た。

東京/チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/823954.html韓国語原文入力:2017-12-18 22:48
訳M.C

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