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100年ぶりに同盟復活?英日、軍事協力を急速に強化

登録:2017-12-16 07:56 修正:2017-12-16 08:56
来年日本で英国軍・陸上自衛隊の初の連合訓練 
英国の最新鋭航空母艦とも共同演習実施を検討 
日本外相「英国のスエズ以東復帰、強く歓迎」 
英外務「英・日は偉大な海洋国家、同じ価値観」
日本の河野太郎外相と小野寺五典防衛相が14日、英国・ロンドンでボリス・ジョンソン英外相などと会談している=ロンドン/AFP聯合ニュース

 英国と日本が急速に軍事的に密着している。効力を失ってから100年近くになる英日同盟の復活の兆しという話まで出るほどだ。

 英国と日本は14日、ロンドンで外務・国防長官会談(2+2会談)を開き、来年日本で英国軍と日本の陸上自衛隊が連合訓練を実施することで合意した。陸上自衛隊が米国以外の国と日本の領土で本格的な連合訓練を実施するのは今回が初めてだ。両国の長官らは共同声明を通じて、北朝鮮に最大の圧力を加える▽「自由で開放されたインド太平洋」を維持するための協同▽連合軍事訓練の定例化▽共同開発中の空対空ミサイル早期製作に合意したと明らかにした。会談後の記者会見で、河野太郎外相は「英国のインド太平洋地域への関与とスエズ(運河)以東への復帰を強く歓迎する」と話した。ボリス・ジョンソン英国外相は「英国と日本は偉大な海洋国家として同じ価値観を持っている」と話した。

 軍事協力は、昨年から急速に進展した。昨年7月には日本の航空自衛隊が空中給油機を英国に派遣し、同年10・11月には英国空軍の戦闘機タイフーンが日本上空で自衛隊と初の連合訓練を行った。今年1月には弾薬の提供を含む相互軍需支援協定(ACSA)を締結した。

今月7日に就役した英国航空母艦クィーンエリザベス号//ハンギョレ新聞社

 来年には海上連合演習も予定されている。英国が来年太平洋に展開する予定の戦艦アーガイルとサザランドが、海上自衛隊と一緒に演習を行う予定だ。英国は新たに建造された航空母艦クィーンエリザベスを南シナ海など太平洋に派遣する意向を示してきたが、日本は英国空母と海上自衛隊の連合訓練も検討している。

 日本が英国との軍事協力を強化するのには、北朝鮮包囲網の強化と中国けん制という布石が敷かれている。「自由で開かれたインド太平洋」戦略自体に中国けん制の性格がある。日本は日米同盟を基本にしながらも、英国とも準同盟国の関係を構築しようとする動きを見せている。

 英国は1968年、中東からの撤退を宣言して以来、基本的に欧州の内側に止まっていた。しかし、2015年バーレーンに海軍基地を建設するなど、最近スエズ運河以東へと本格的に動いている。31億ポンド(約4600億円)をかけて建造した航空母艦を太平洋に展開するのは、アジアに軍事的に再進出しようとする意図のあらわれとみられる。

 両国の軍事協力の強化は結局、中国とロシアのけん制という共通の目標を持ったと言える。両国は1902年、ロシアの南下をけん制しようと英日同盟を結び、これは1923年まで維持された。日本では英国が欧州連合(EU)離脱を決定した後、孤立を避けるため自国に接近しているという分析も出ている。

 軍事協力の強化が過去の英日同盟レベルに格上げされるかは簡単に予想し難い。英国で保守党政権が崩れれば、経済関係を考慮して中国に対する接近を強化するだろうとの見方もある。

東京/チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/823737.html韓国語原文入力:2017-12-15 21:02
訳M.C