登録 : 2017.11.03 05:33 修正 : 2017.11.03 06:34

1991年以来、最長の歴訪期間 
北東アジア情勢方向見極める照尺 
トランプ大統領、国内的困難から脱するため
貿易など攻勢強化する見通し 
権力強化した習近平主席、
周辺国との積極的な関係改善に乗り出す可能性も 

今年7月6日、ドイツ・ハンブルクで開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席した韓米日首脳が晩餐会に先立ち、記念撮影を行っている/AP聯合ニュース
 ドナルド・トランプ大統領が3日午後1時(現地時間)ハワイ到着を皮切りに、韓日中をはじめ、ベトナム・フィリピンに至るまで12日間のアジア歴訪に乗り出す。この期間中、「米国優先主義」を掲げたトランプ大統領と「新型国際関係」を宣言した中国の習近平国家主席との激しい対決をはじめとする外交熱戦が繰り広げられる。来年上半期まで続く北東アジア各国の勢力争いの動きと、これによる情勢変化の方向性を見極めるリトマス試験紙になるものとみられる。

 トランプ大統領は6日に日本の安倍晋三首相、7日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領、9日には中国の習近平国家主席とそれぞれ会談を行う。ベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力(APEC)会議、フィリピンで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)および東アジア首脳会議(EAS)などでは、米国の多国間外交力が試験台に上がる。ホワイトハウスはトランプ大統領の今回の歴訪期間が1991年父親のジョージ・ブッシュ元大統領以来、最も長いと説明した。

 トランプ大統領は国内外的にかなり不利な立場で歴訪に乗り出す。まず、国内では昨年の大統領選挙過程で、ロシアと癒着したという疑惑である「ロシアスキャンダル」の当事者たちが起訴され、苦境に立たされている。野心的に推進している減税案も可決が不透明だ。

 また、来年初めからは11月上院・下院中間選挙に向けた本格的な予備選挙が始まる。トランプ大統領に対する中間評価の側面を併せ持つ来年の議会選挙で、核心支持層を結集させて選挙資金を調達するためには、貿易赤字の解消と雇用創出の可視的な成果を示さなければならない。上院選挙ではトランプ大統領の共和党が多数党の座を譲ると予測されている。

 突破口が必要なトランプ大統領は、今回の歴訪の間、貿易・通商分野でかなり攻勢的に出るものと予想されている。ホワイトハウスの高官は先月31日の事前ブリーフィングで「韓国では経済が核心的な議論の分野」だと強調した。北朝鮮核問題よりも通商問題が重要とも受け止められる発言だ。トランプ大統領は中国訪問の時にも大規模の経済使節団を同行し、様々な協定の締結を試みるものと予想される。

 しかし、逆説的にトランプ大統領就任後に行われた、そして歴訪でさらに強化される「米国優先主義」は、米国に対するアジア諸国の信頼をさらに低下させる可能性もある。先月の党大会を通じて習近平国家主席の権力を強化した中国は、「ビッグテント」(big tent)戦略である「新型国際関係」を掲げ、「米国優先主義」に疲れた諸国に手を差し伸べている。

 韓国とのTHAAD問題解決は、党大会を通じて内部を整備した中国が周辺国との関係改善に向けて上げたのろしだ。これに加えて、APEC会議で韓中首脳会談が実現され、文大統領と習主席の相互訪問が発表されれば、日本と北朝鮮も中国との関係改善に乗り出さざるを得なくなる可能性もある。

 同じ脈絡で、中国が12月頃、韓中日3カ国首脳会議を踏み台にして、来年初め頃に日中首脳会談を進めるなど、日本との関係改善を図ると予想する専門家も増えている。中国側の事情に詳しい消息筋は「韓国や日本と関係改善を行うというのは、習主席の決断」だとし、「統制できないトランプ大統領に対抗するために、中国でも韓中日会議の必要性を要求する声が高まっている」と伝えた。

 日本で韓中日3カ国首脳会議が開かれれば、文大統領と安倍首相の第2回首脳会談に自然につながる可能性が高い。ただし、「12・28慰安婦合意」と関連した問題をスムーズに処理できない場合は、文大統領の訪日の障害物になりかねない

 中国の周辺国に対する積極的な外交攻勢に対応し、米国は「自由で開放されたインド太平洋」戦略で牽制に乗り出す方針を明らかにした。中国を非民主的国家と規定し、米国-日本-オーストラリア-インドを繋ぐ「ダイヤモンド民主同盟」で中国のインド洋・太平洋での勢力拡大を防ぐという意味だ。

 4カ国間の安保協力を「東アジア版NATO」と見なしている中国が、どのぐらい反発するかによって、東アジア情勢は作用・反作用を繰り返しながら不確実性に陥いる可能性もある。ただし、国内問題に足を引っ張られたトランプ大統領が、外交に集中力を発揮しにくい側面もあり、「インド太平洋」戦略はレトリックに止まるか、交渉カード程度に活用されることもあり得る。

 また、北朝鮮の核への懸念が深まるほど、米国がこれを機に韓国が韓米日3カ国協力構図から離れられないよう、締め付けを強化する可能性もある。北朝鮮核問題の突破口が早く見つからない限り、韓国を引き入れようとする米中の圧力はさらに強まると共に、韓国政府の身動きの幅も狭まりかねない。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017-11-02 20:26
http://www.hani.co.kr/arti/international/america/817227.html 訳H.J(2322字)
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