中国当局が北朝鮮産衣類の輸入および石油製品の北朝鮮向け輸出を制限する国連安全保障理事会(安保理)決議と関連した国内処置を発表した。
中国商務省と海関総署(税関)は22日、ホームページの公告を通じて、同日から安保理の北朝鮮向け制裁決議第2375号の履行に向け、北朝鮮産纎維製品の輸入を全面的に中断すると明らかにした。決議が可決された11日より先に契約が行われた場合は、12月10日まで中国内に到着した物量に限り輸入が認められる。
また、公告日からすべてのコンデンセート油と液化天然ガス(LNG)の北朝鮮向け輸出を中断し、10月からは精製石油製品も輸出量を制限すると発表した。これから精製石油製品を北朝鮮に輸出する時は当局の許可を受けなければならず、その量も今年末までは50万バレル(6万トン)、来年からは年間200万バレル(24万トン)が限度となる。
安保理決議は、原油の北朝鮮向け輸出と関連し、決議採択前の1年分の輸出量を超えないように定めているが、中国政府の公告では「コンデンセート油は原油を含まない」と言及しただけだった。北朝鮮に対する原油供給規模の明示を避ける中国の態度が反映されたものと評価される。
2006年の第1718号を皮切りに、9回採択された安保理の対北朝鮮制裁決議は現在、北朝鮮の5大輸出商品である石炭や鉄、鉄鉱石、水産品、繊維製品をいずれも制裁対象に含めており、中国はこのすべての決議に賛成票を投じた。