登録 : 2017.07.06 00:42 修正 : 2017.07.06 06:46

ティラーソン国務長官、北朝鮮ミサイルを「ICBM」と規定 
武力誇示・制裁、軍事行動これといった対策なく 
いったん中国への圧迫に主力 
「セカンダリーボイコット」の可能性も

レックス・ティラーソン米国務長官//ハンギョレ新聞社
 ドナルド・トランプ米国行政府も北朝鮮が今月4日に試験発射したミサイルに対する評価を、当初の「中長距離ミサイル」(IRBM)から「大陸間弾道ミサイル」(ICBM)に変えた。「ゲームチェンジャー」と呼ばれる北朝鮮のICBM試験発射をめぐり、トランプ政権も今後の対北朝鮮政策と関連して頭を抱えざるを得なくなったと、米マスコミは見通した。

 レックス・ティラーソン米国務長官は4日(現地時間)、声明を通じて「北朝鮮のICBM発射を強く糾弾する」としたうえで、「北朝鮮のICBM発射は、米国と同盟国および協力国、世界に対する新たな脅威が高まっていることを示すもの」だと明らかにした。米国政府が、北朝鮮が4日に発射したミサイルを「ICBM」と公式規定したのだ。

 トランプ政権がICBMの発射を軍事的報復をも含む「レッドライン」(禁止線)として公式設定したことはない。ただ、トランプ大統領は昨年1月、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の「ICBMの試験発射準備の最終段階」発言について「そのようなことは起きないだろう」とツイッターに書き込んだ。ICBMの発射阻止を一種の政策目標として提示したのだ。このような理由から、トランプ政権は“政策の失敗”として受け止められる今回のミサイル発射について、かなり激昂していることが分かった。

 問題は、北朝鮮の核・ミサイル能力の高度化を根本的に防げるこれと言った政策手段が、いまのところあまり見当たらないことにある。アダム・マウント米国進歩センター上席研究員は、CNNに「これ以上北朝鮮が敷居を超えることを防ぐことはできない。すでに北朝鮮は敷居を越えた」と話した。ニューヨーク・タイムズ紙も多様な対北朝鮮政策手段を検討した後、これと言ったものはないと分析した。

 最も簡単な手段は対北朝鮮武力誇示だが、問題を解決できるわけではない。トランプ大統領はすでに北朝鮮の核実験説が流れていた今年4月、「私たちはアルマダ(無敵艦隊)を朝鮮半島に送っているところだ。私たちには潜水艦もある」と、武力を誇示した。しかし、当時、米国の“脅威”は緊張をさらに高めた以外にはあまり効果のない一時的な処方だったことが、今回のICBMの発射で立証された。

 第二に、北朝鮮に対する制裁の強化だ。米国が加えられる実効的な独自制裁はすでに底をついたため、北朝鮮と密接な経済・外交関係を結んでいる中国やロシアなどの北朝鮮へのつながりを遮断すること以外には、方法がない。トランプ政権も以前の政権同様中国の対北朝鮮圧迫を強く要求してきたが、中国に対する米国の高い期待が外れる場面もあった。

 第三に、トランプ政権が対北朝鮮先制攻撃のような軍事的行動を取ることだが、これもかなり難しい。北朝鮮が核物質と核施設を隠匿した場所をすべて把握するのは困難であるうえ、韓国に対する北朝鮮の報復攻撃が懸念されるからだ。このような理由でティラーソン長官も同日の声明で、「米国はもっぱら平和的な方式のみで」朝鮮半島の非核化を追求すると釘を刺した。

 第四に、北朝鮮と交渉することだが、短期的には容易ではないだろうというのが大方の予想だ。北朝鮮がICBM試験発射の成功などを交渉の手段とし、さらに多くの見返りを要求する可能性も高い。ジェームス・マーティン不拡散研究センターのメリッサ・ハンナム先任研究員もCNNに「米国の交渉が難しい立場に直面するだろう」とし、「交渉の余地はあるが、私たちが望む種類の交渉にはならないだろう」と見通した。

 このような政策の制約の中で、トランプ政権は短期的には武力を誇示をしながら、中国を圧迫するのに力を入れるものと予想される。特にティラーソン長官が同日、「北朝鮮労働者を迎え入れる」問題を浮き彫りにしたことで、北朝鮮労働者の雇用が最も多い中国とこの問題を巡り鋭く対立するものと見られる。

 さらに、中国の北朝鮮向け原油輸出を制限する問題をめぐっても双方の駆け引きが予想される。(中国が)協力の要求に消極的だと判断した場合、トランプ政権が中国企業・銀行を狙った「セカンダリーボイコット」を電撃的に断行する可能性もある。ある外交消息筋は「トランプ政権はセカンダリーボイコット実行の時期を見計らっている」と伝えた。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-07-05 22:17
http://www.hani.co.kr/arti/international/america/801588.html 訳H.J(2059字)

関連記事
  • 오피니언

multimedia

  • most viewed articles
    • hotissue