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中国“国産空母”初進水…世界7番目の独自空母建造

登録:2017-04-26 23:01 修正:2017-04-27 06:47
初の空母「遼寧」より若干大きく…“戦力6倍”評価 
清日戦争時の艦隊壊滅後、100年ぶりに自尊心回復 
米国は10艦すべてが原子力推進方式…まだ技術格差
中国の初の純国産航空母艦であり2艦目の航空母艦が26日午前、遼寧省大連で進水式を終え、海面上に浮かんだ=大連/新華聯合ニュース

 中国の2艦目の航空母艦であり中国の自主技術で完成した初の航空母艦が、3年5カ月に及ぶ建造作業を終えて、26日海面上に浮かんだ。中国はこれで自主技術で空母を造った7番目の“海洋強国”の隊列に進入した。

 この日午前9時、中国の初の自主製作航空母艦の進水式が遼寧省大連の中国船舶重工業(CSIC)大連造船所で行われたと中国メディアが報道した。進水式には笵長龍・中央軍事委副主席と沈金龍・海軍司令官、苗華・海軍政治委員らが参加したと官営の新華社通信が伝えた。習近平・国家主席兼中央軍事委主席は参加しなかった。

 新しい空母は長さ315メートル、幅75メートルで、中国の初めての空母である遼寧(305メートル、75メートル)より若干大きい。殲-15戦闘機24機を載せる遼寧より6~12機多い戦闘機を搭載できるという。艦載機の数が増えたことに対応し、乗務補助員室も増やしレーダー機能も強化した。専門家は遼寧に比べて戦力が6倍程度強化されたと評価する。

 何よりもソ連の空母パリャクを1998年に未完成状態でウクライナから導入して完成させた遼寧とは異なり、新空母は中国の独自技術で作られた点が注目される。中国より先に国産空母を造った国は、米国、ロシア、英国、フランス、イタリア、スペインだけだ。特に中国は、19世紀末の清日戦争で北洋艦隊が日本によって壊滅したことを帝国主義列強の侵奪による“100年の恥辱”の始まりと見なしている。結局、空母技術の完成を通した海軍力の強化は、中国の自尊心回復ともつながっている。

 習主席の執権後である2013年11月に開発を始め、2015年3月から本格建造された新空母は、現指導部が進めてきた軍改革作業の象徴的成果でもある。海兵隊の規模を2万人から10万人に増やすと発表するなど、強い海軍力が主要課題として提示されてきた。専門家たちは新空母が試験運用と訓練を経て、2020年には本格的に就役すると見ている。さらに中国は現在、もう一隻の空母を追加建造中で、別の一隻も設計中という。中国は米国との軋轢が高まっている南シナ海を管轄する海南省の三亜基地に航空母艦2隻が停泊できる施設を作った。

 “001A”と呼ばれていた新空母が進水式と同時に正式艦名を付けられるかに関心が集まったが、新華社通信は「中国2艦目の航空母艦」と称しただけで艦名は提示しなかった。中国の「海軍艦艇命名条例」には、巡洋艦以上の大型艦艇は各省の名前を付けることになっていて、山東省の青島港を母港とすることになる新空母は“山東”と命名される可能性が有力だ。香港のサウスチャイナモーニングポストは26日「“山東”と公式命名された」と伝えた。

 国産空母を製作したとはいえ、中国の海軍力は未だ米国と比較するのは難しい水準という評価が出ている。米国は10隻の航空母艦を運用中で、中国の新空母の2倍の大きさの10万トン級原子力航空母艦ジェラルド・フォードも進水式を終え就役を控えている。

 米軍の空母はすべて原子力推進方式で、数十年間運用でき、戦闘機が離陸する際に電子機器の支援を受ける射出式離陸システムを備えているが、ディーゼル動力を使う中国の空母は、船首が上空に向かうスキージャンプ台式の滑走路を使っている。2021年に進水する中国の3艦目の空母もこの部分は同じになるものと見られる。中国海軍軍事学術研究所の李杰研究員は「数年以内に次世代航空母艦を開発することは不可能」として「一定水準までは空母関連核心技術分野で中米の水準差異は広がるだろう」と話した。

北京/キム・ウェヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/792334.html 韓国語原文入力:2017-04-26 17:04
訳J.S(1750字)

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