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中国、15日から韓国観光を全面中止…「THAAD報復」が本格化

登録:2017-03-16 01:19 修正:2017-03-16 07:55
中国旅行会社、口揃えて「今日から売らない」 
韓国旅行のためにはすべて直接予約すべき…再開時期も不透明
中国の本格的なTHAAD報復が始まった15日午前、中国人観光客でいっぱいだった済州国際空港国際線の出国場が活気を失ったまま、がらんとしている=済州/聯合ニュース

 中国当局の指示で、中国旅行会社の韓国観光商品の販売が全面中断され、今後、韓国を訪れる中国人観光客(遊客)の急減がより一層はっきりと現れる見込みだ。

 15日、中国の旅行会社は韓国関連商品の販売を一斉に中止した。ハンギョレ記者が同日、北京内の旅行会社数社に電話をかけ、中国語で韓国旅行商品を問い合わせたが、「国家旅游局の指示で韓国関連商品は今日から販売がすべて中断された。いつ再開されるかも分からない」との答えが返ってきた。「韓国に観光に行く方法がまったくないのか」と訊くと、「それでも行くのであれば、個人的に航空券と宿泊を予約するしかない。中国全体がみな同じ状態だ」と話した。

 オンライン旅行会社最大手のシートリップのホームページで販売する旅行商品の中で、目的地に「韓国」を選択すると、表示される結果がない。中国内の大型旅行会社は最近、業務調整を通じて韓国担当者らを最小化し、大半の人員を日本や東南アジアの方に再配置したという。業界関係者は「最近は中国旅行社に韓国行きを問い合わせすると、韓国にどうして行こうとするのかと言い、他の目的地を勧める場合が多い」とし、「フィリピン、ベトナムなど東南アジアを勧めると聞いた」と伝えた。

 政府当局の指示が外部に知られ始めた2日以降、駐中韓国大使館などは、個別ビザ申請の受付を増やすなど、解決策を模索したが、減少傾向を止められないとみられる。北京の大使館関係者は「これまではビザ申請が1日800~1000人ほどだったが、2日以降は500件未満に減った」とし、「それさえも、大半はが旅行会社を通じて申請した団体ビザで、個別ビザの申請は100件前後に過ぎなかった」と話した。中国人の韓国入国も以前には1日で1万5000人水準だったが、最近1週間は9000人程度に減ったという。国内航空会社各社は15~16日から中国路線を減便している。

 中国当局は、以前にも政治的理由で当局の指示による「観光制限」を実施したことで知られている。2011~2012年、尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権紛争をめぐって日本で、2014年には「傘デモ」以降の香港で、また2016年に独立志向が強かった民進党政府発足後の台湾で、それぞれ観光客の激減が発生していたことがある。

北京/キム・ウェヒョン特派員(お問い合わせ (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/786616.html 韓国語原文入力:2017-03-15 16:26
訳H.J(1254字)

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