金正男(キム・ジョンナム)氏(46)殺害事件を主導したと見られる北朝鮮国籍の男性容疑者らが犯行前、マレーシア・クアラルンプール空港で監視カメラが作動しているのかどうかを空港の職員に訊いたと、毎日新聞が27日付で報じた。
同紙は、北朝鮮情報に詳しい匿名の情報機関関係者の話を引用し、マレーシア警察が指名手配した北朝鮮男性らが、クアラルンプール空港の職員たちに、監視カメラが作動しているかどうかを尋ねたのに対し、職員らは「作動していない」と答えたと伝えた。空港の職員らはそのような質問がある場合、事実と異なる内容を話すべきというマニュアルに従って、嘘をついたということだ。同紙は、北朝鮮の男性らがこの偽りの答えを聞いて警戒を緩めた可能性があると報じた。
「ロイター」通信などは、北朝鮮偵察総局がマレーシアで国連の制裁を避けて、軍需品の販売を行ってきたと報じた。国連の専門家パネルが安全保障理事会に最近提出した報告書によると、偵察総局はマレーシアにある「グローコム」社を通じて、軍事用の通信装備を販売してきた。昨年7月に中国からアフリカのエリトリアに送る貨物が国連制裁決議違反で押収されたことがあるが、貨物の中にはグローコム商標が付いた軍事用の通信装備45箱があった。グローコムは2006年から少なくとも3回、マレーシアで開かれた兵器博覧会に参加したことがあり、軍事関連雑誌に「軍事組織や準軍事組織用の通信装備を販売する」という広告を出したこともある。グローコムは一時ホームページも運営していたが、昨年ホームページは閉鎖され、クアラルンプールの「リトルインディア」通りにある事務所も現在は閉まっている。