日本が、核兵器の数千発分に該当するばく大なプルトニウム保有を正当化する手段として活用してきた高速増殖炉「もんじゅ」を、事実上廃炉にすることにした。しかし、日本はもんじゅ廃炉にもかかわらず、プルトニウム保有を放棄しない動きを見せており、今後東アジアの核関連の国際情勢に相当な影響を及ぼす要因として浮上している。
日本政府は21日午後、東京の首相官邸で「原子力関係閣僚会議」を開き、これまで1兆円(10兆9300億ウォン)以上の資金が投入されたもんじゅについて、「廃炉を含めて、今年末までに最終結論を出す」方針を確認した。日本メディアはこれについて、「政府が事実上もんじゅの廃炉方針を決めた」と分析している。
もんじゅは、日本が原発の導入を決定した1956年から推進してきた「核燃料サイクル」政策を支える中核施設として注目されてきた。核燃料サイクルとは、核発電後に発生する使用済み核燃料の再処理過程で出るプルトニウムを、再び核発電に活用して追加的なエネルギー投入なしに永遠に電気を生産する構想を指す。これに向け、日本政府は1994年にプルトニウムを核燃料に使用できる原子炉としてもんじゅを完成した。しかし、もんじゅは、1995年と2010年の2回の試験稼動の際に重大事故を起こして、これまで1キロワット時(kWh)の電力も生産できず、日本原子力規制委員会は廃炉を含む抜本対策作りを勧告した。
日本がもんじゅを断念したことによって、48.7トン(核兵器6000発分)に及ぶ莫大なプルトニウムの保有を正当化する名分も消えることになった。これは日本に再処理権限を保障した米日原子力協定の延長などにも影響を及ぼしかねない。しかし、日本政府は、フランスのメーカーと提携して、もんじゅに代わる新しい高速増殖炉の実用化を推進するなど、核燃料サイクル計画を放棄する意向がないことを明らかにしている。
東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
韓国語原文入力: 2016-09-21 19:53