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日本政府、失敗に終わった“核燃料サイクル”に12兆円投入

登録:2015-11-17 23:33 修正:2015-11-18 08:13
政府部署・電力会社・地方自治体が40年開発を進めて破綻
福井県敦賀市の高速増殖炉もんじゅ=資料写真//ハンギョレ新聞社

 事実上失敗したことが判明した“核燃料サイクル”を開発するために、日本政府が過去40年間に12兆円を費やしたという分析が出された。

 東京新聞は17日、日本で核燃料サイクル計画が採択された1966年から今年までの40年間、この事業を推進するために経済産業省や文部科学省などの政府部署、事業に参加した電力会社と関連団体、該当地方自治体が投じた費用を集計した結果、実に12兆2200億円が投入されたことが確認されたと報じた。 核燃料サイクル政策とは、使用済核燃料を再処理して出るプルトニウムを活用し、高速増殖炉という特殊な原子炉で発電する計画で、この計画が実現すれば追加的な資源の投入をせずにほぼ永遠に発電できることになる。

 日本政府はこの間、この計画を推進するために青森県六カ所村に使用済核燃料からプルトニウムを抽出する再処理工場、福井県敦賀市には高速増殖炉「もんじゅ」を建設した。しかし、もんじゅは1994年に完成して以来相次ぐ安全事故で、現在までにたった1Kwhの電力も生産できずに稼動が中止された状態で、六カ所村の再処理工場は今までに19回も完工が延期されるなど、事故が相次ぎ未だに完工すらできない状態だ。 そのため日本原子力規制委員会は最近、文部科学省にもんじゅを安全に運用する能力を持つ新しい運営主体を見つけるよう勧告するなど、核燃料サイクル政策に事実上の“死刑宣告”を下した状態だ。

 新聞は具体的に最も多額の費用がかかった事業として六カ所村の再処理工場を挙げた。 この工場の建設費名目で今までに約7兆円の費用が投入されたことが確認された。その他にもんじゅ関連費用として1兆900億円、最終処理場関連積立金(1兆260億円)、核燃料サイクルの稼動過程で発生する高線量廃棄物管理施設建設費(1250億円)にも天文学的な費用が発生していることが明らかになった。

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/717865.html 韓国語原文入力:2015-11-17 20:10
訳J.S(987字)

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