登録 : 2016.01.31 23:57 修正 : 2016.02.01 07:03

 米国人は東アジアに気を遣わない。 非常にきつい表現なので、いくつか但し書を付けようと思う。 まず米国人は中国や日本、そして韓国料理を楽しむ。 東アジアを訪問するのも好きだ。 たまには香港のアクション映画やパク・チャンウク監督の最新映画も観るだろう。

 しかし緊急な時事問題と関連して、多くの米国人は東アジアで起きていることを追跡しようとはしない。 ニュースを追いかけなければならないアジア問題専門家たちについての話ではない。母国の出来事に関心を持つ移民者共同体の話でもない。 私は平均的な米国人、また彼らが全国ネットワークの放送会社を通じて視聴するニュースに関して言っているだけだ。

 米国の三大主要テレビネットワークのニュース報道を追跡して毎年出される「ティンダルレポート(The Tyndall Report)」によれば、米国の視聴者たちは東アジアのニュースを見ていない。 この地域のどのニュースも上位20位内に入ることはなかった。 米国の外交政策と関連して昨年これらの放送会社のニュースは、IS、シリアとイラク戦争、ヨーロッパ難民危機、パリでのテロリズム、イランとの核交渉に焦点を合わせた。 上位圏のニュースに中国も日本も韓国もいなかった。

 外交政策記事は放送会社のニュース報道の6.5%しか占めていない。 したがって米国人は概して外交政策に大きな関心を傾けない。 その上、2015年の記事目録を上位150個のニュースに拡大しても、そこに東アジアはない。

 昨年、多くはなかったが報道された主題の一つはハリケーン「パトリシア」だった。パトリシアは昨年10月に西半球を襲った最も強力なサイクロンだった。 しかしメキシコの農村地域を襲い、予想ほどには被害をこうむらなかったし、死亡者も数人だけだった。 パトリシアは米国にはほとんど影響がなく、テキサス州南側に限って影響を及ぼした。

 パトリシアは、昨年三つの放送会社を合わせて概略20分程度の報道比重を占めた。 ここから分かるように進入障壁がかなり低かったはずなのに、東アジア関連ニュースはそれさえ超えられなかった。 パトリシアが米中関係、北朝鮮の状況、安倍晋三首相の平和憲法覆しなどより多くの報道を占めたのだ。

 米国人が日本の教科書問題について怒りを持たなかったり、中国経済に対して心配しなかったり、また最近よじれた南北関係を理解できない理由が気になると思う。 それはおそらく米国人が東アジアでどんなことが起きているかを知らないためだろう。

 フェイスブックや英文版ニュース供給会社を通じて情報を得る多様なニッチ消費者にとり、東アジアは興味深い地域だ。 しかし世論が形成される大規模ニュース市場では東アジアの姿はない。

ジョン・ペッパー米外交政策フォーカス所長=資料写真//ハンギョレ新聞社
 バラク・オバマ政権は米国の対外政策をアジア側に方向転換した「太平洋回帰」戦略を実行したにもかかわらず、この地域に対する報道不足は続いている。 オバマ政権は多くの兵器をアジア諸国に売ってきたし、米軍の配備も一部再調整した。 また、攻撃的に環太平洋経済パートナーシップ協定(TPP)を推進した。 しかし、放送会社のニュース報道の観点で見れば、それらのどれ一つを取ってもニュースバリューがないということだ。 外交政策に関する限り、ニュースの焦点は依然として中東に合わされている。

 東アジアは今年劇的にニュースの舞台に復帰するかも知れない。 米国防総省は中国や北朝鮮を怖がらせるため、若干の腕力を見せようと決めることもありうる。 米国大統領候補はおそらく儀礼的な「中国たたき」に没頭するだろう。 こういうことのために平均的な米国人は東アジア地域のニュースを見る機会が増えるだろう。

 とは言え、オバマ政権が任期の最後の年にわざわざ波風を立てるようなことをするとは考えにくい。 軍事的介入を準備しているわけでもない。 一方で北朝鮮との核交渉のようなものを作り出すために政治的資本を投資する様子もない。 中国とも超大型構想には着手しないだろう。 したがって、今年も巨大放送や米国の世論では良くも悪くも東アジアのニュースは見られそうにない。

ジョン・ペッパー米外交政策フォーカス所長(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-01-31 18:55
http://www.hani.co.kr/arti/international/america/728659.html 訳J.S(1862字)

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