登録 : 2016.01.18 02:14 修正 : 2016.01.18 05:21

 近代史以降、北東アジアの秩序は戦争によって崩壊したり、追求されたり、固着した。中国を中心とした北東アジアの秩序は、日清戦争で崩壊した。日本の「大東亜共栄圏」の秩序は日清、日露、日中戦争によって追求された。戦後、北東アジアの冷戦秩序は朝鮮戦争によって固着した。これらの戦争には、共通する特徴がある。朝鮮半島から始まったか、展開されたということだ。

 冷戦終結後、北東アジアは新たな秩序の構築期に入った。多くの人々が、今回は戦争ではなく、平和で秩序を構築すると信じている。朝鮮戦争以降、60年以上平和を享受していたからだろうか。戦争は遙か遠いものだと思っている。しかし、果たしてそうだろうか?世界で唯一の停戦地域である朝鮮半島で“水爆”が爆発し、B52爆撃機が出撃しており、これからはB2ステルス爆撃機、原子力空母、核推進潜水艦が合同軍事演習の際に朝鮮半島の空と海に浮かぶことになる。南北の軍事境界線では、再び拡声器戦争に火がついた。両方とも戦争も辞さないと叫んでいる。しかしながら、誰もオオカミが来るという羊飼いの少年の話を信じなかったイソップ寓話のように、朝鮮半島が再び戦争の煙に包まれると思う人はあまりいない。

 問題は、戦争でも平和でも、昨今の秩序構築がまだ朝鮮半島を巡って行われているということだ。その中心に、北朝鮮の核問題がある。 6カ国協議は北東アジアの秩序を平和的に構築しようという努力の結実だった。その結実が、北東アジア秩序の遠い未来図を描いた9・19共同声明だ。しかしながら、その合意が日の目を見ることはなかった。

 なぜそうなったのか?誰かが平和で、新しい秩序を構築することを望んでいないからではなかろうか。だからこそ、ジェットコースターのような戦争の雰囲気を演出し続けるのではないだろうか?平和的な秩序の構築は、かなりの期間の力比べと位置付けが調和を成してこそ、実現されるものだ。それほど困難な道のりだ。

 それに比べて戦争による秩序の崩壊や構築は“簡単”で確かだ。勝者によって容易く再編されるからだ。そのためだろうか。冷戦が終息した後も、従来の秩序を崩し、新しい秩序を構築するための地域の戦争が後を絶たない。しかし、その戦争のパターンは変わった。主権意識と人権意識が前例のないほど高まったからだろうか。もはや市民を勝手に爆撃し、戦争を進めるわけにはいかなくなった。戦争は長期化し、戦争が終わっても、平和は見えない。アフガニスタン、イラク、リビア、シリアにおける戦争がそうだ。戦争で覆した秩序の空間には、混沌が幅を利かせている。その混沌が北東アジアで起きており、朝鮮半島が昨今の中東のようになったら、どうなるだろうか。歴史は往々にして、様々な力の作用がもたらす“合力”によって、誰も望んでいない結果を生むことがある。

 北朝鮮の4回目の核実験がブラックホールのように信頼プロセス、北東アジア平和構想、統一大当たり論を吸い込んでいる。韓日関係、韓中関係、南北関係、中朝関係、中米関係も一緒に吸い込まれていく感じだ。北東アジア国際関係に及ぼす北朝鮮の核の影響だ。

金景一・北京大教授//ハンギョレ新聞社
 目標は依然として中国だ。ただちに韓米日が協力体制を整えて中国を圧迫する局面が作られている。皆中国が北朝鮮の首を締めてくれることを強く望んでいる。原油供給の中断、経済交流の中断に、一部では国境封鎖まで口にする。中国が1334キロメートルの辺境を接している北朝鮮と“敵対国”になれということだ。これは、米国と日本が望む構図ではないのか?

 北朝鮮は核実験に相応した対価を払うべきだろう。しかし、制裁と圧力だけでは、北朝鮮の核問題を平和的かつ根源的に解決できない。韓米合同軍事訓練と、北朝鮮の核凍結を交換し、さらに平和体制と北朝鮮の核放棄を引き換えるような努力が必要であろう。

 今や朝鮮半島には、すぐにも国連制裁と韓米合同軍事演習という台風と強風に、拡声器放送が重なり、再び戦争の雰囲気が演出される可能性がある。またもや朝鮮半島が再び戦争による秩序構築の震源となる悪夢が繰り返されてはならない。

金景一・北京大学教授(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-01-17 19:24

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/726545.html訳H.J

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