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勢い失ったアベノミクスに朗報、安倍首相がTPP妥結を歓迎

登録:2015-10-06 23:43 修正:2015-10-07 07:04
 勢い失ったアベノミクスに活力になると計算
 日本のメディア「輸出に役立つ」と肯定的な反応
 米メディアでは「安倍首相が主な勝者」
安倍晋三日本首相 //ハンギョレ新聞社

 「新しいアジア・太平洋の世紀の幕開けだ」

 日本政府が心血を注いで進めてきた環太平洋パートナーシップ協定(TPP)で大筋合意をみた翌日の6日午前、安倍晋三首相は、東京の首相官邸で特別記者会見を開き、今回の合意をこう評価した。

 安倍首相は「日米がリードして、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった価値を共有する国々と自由と繁栄の海を築き上げる。TPPはまさに国家百年の大計であり、私たちの生活を豊かにする」と述べた。

 安倍首相は、今回の協定で打撃を受ける国内農家のために全閣僚が参加する「TPP総合対策本部」を発足させることにした。日本政府は、今回の交渉でコメと牛肉などの主要農産品の関税は維持したものの、輸入関税率が大きく低下して義務輸入量(MMA)が増え、農業部門に相当な打撃が避けられない見通しだ。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、「今回のTPP妥結の主な勝者はまさに安倍首相」だとし、今回の合意が安倍首相に少なからぬ政治的利益をもたらすだろうと予想した。

 安倍首相は就任直後の2013年3月にTPP参加を宣言し、協定の妥結を自ら打ち出すアベノミクスの主要政策のひとつとして位置づけてきた。しかし、アベノミクスの重要な成果として考えられていた株価上昇はすでに失速した状態であり、先月の集団的自衛権を骨子とした安全保障関連法を強行通過させたことで、支持率もかなり低下した。このような状況で舞い込んだ“TPP朗報”が、勢いを失ったアベノミクスに新たな活力を吹き込めるだろうと分析されている。日本のマスコミは、日本政府が今回の合意を引き出すために、終盤に乳製品の分野でかなり譲歩したと報じた。

 日本のマスコミも概ね肯定的な反応を見せている。 読売新聞は「日本の完成車の対米輸出にかけている関税を25年に渡って撤廃されるなど、日本企業や製品の輸出に役立つだろう」と報じた。しかし、革新陣営では、政府が国民の意に反して譲歩をしたとして、協定の撤回を求める声も上がっている。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-10-06 19:57

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/711698.html H.J

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