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安保法制参議院公聴会に参加した大学生の訴え

登録:2015-09-15 23:48 修正:2015-09-16 07:06
 「70年続いてきた平和守護の価値守りたい」
 「国民の支持得られない安全保障法制は廃案に」
日本の高校生たちが2日、東京の繁華街である渋谷で安保法制の制·改正に反対し、「戦争反対、平和あるのみ」と書いた横断幕を持ってデモを行っている=東京/共同連合ニュース

 「大学生の奥田です。シールズ(SEALDs、自由と民主主義のための学生の緊急行動)という学生団体で活動しています」

 15日午後、安倍政権が推し進めている安保法制を審議中の参議院特別委員会の中央公聴会。この日、最後の公述人として登場したのは、現在国会前の安保法制反対集会を主導している大学生団体シールズの奥田愛基氏(23、明治学院大4年)だった。緊張した面持ちでマイクを握った奥田氏は「寝ている方がたくさんおられるので、お話を聞いていただきたい」とし、約16分間に亘る発言を続けた。

 日本のメディアは、国会の公式意思決定過程の一つである公聴会に、奥田氏のような大学生が登場したのは極めて異例という反応を見せた。この日の公聴会の他の公述人は、白石隆・政策研究大学院大学学長、浜田邦夫・元最高裁判所判事、小林節・慶應義塾大学名誉教授などの著名な学者や弁護士たちだった。奥田氏はこの日の発言を申請した95人の市民のうち、民主党と共産党の推薦を受けて発言台に立った。

 奥田氏が強調したのは、国会前で毎日安保法制反対集会に参加する平凡な市民たちが考える民主主義だった。彼は今年5月シールズが本格的に活動を開始してから、「誹謗中傷に近いものを含む、さまざまな批判の言葉を投げかけられた。お前は専門家でもなく学生なのに、もしくは主婦なのに、お前はサラリーマンなのに、フリーターなのに、なぜ声を上げるのかということだった。(それでも私たちが集会に出席することは)一人ひとりの不断の努力なくして、この国の憲法や民主主義が機能しないことを自覚しているからだ」と述べた。彼はさらに「(集会参加など)不断の努力の積み重ねが基本的人権を尊重、平和主義、国民主権といった、この国の憲法の理念を体現するものだと信じている。 70年間、この国の平和主義の歩みを、先の大戦で犠牲になった方々の思いを受け継ぎ、守りたいという思いが私たちを繋げている。私は、そのうちのたった一人として、ここで話をしている」とし、国民的支持を得られない安保法制を廃案にすることをもう一度呼びかけた。

 この日の奥田氏の主張は、複数の世論調査を通じて再三確認されている日本の市民たちの判断でもある。朝日新聞が15日に公開した世論調査の結果によると、今回の安保法制の制改定案に対する「賛成」は29%であるのに比べ、反対はその2倍の54%だった。現在の法案について「国会で議論が尽くされたか」という質問に「尽くされた」という回答は11%に過ぎず、「尽くされていない」が75%に達した。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-09-15 20:35

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/709031.html 訳H.J

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