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安保法案を力で押し通す安倍政権

登録:2015-09-13 22:12 修正:2015-09-14 08:40
連立与党「遅くとも18日までに通過させる」 
安倍晋三首相が12日、豪雨で大きな被害を受けた茨城県常総市の避難所を訪問し、住民と会話を交わしている。先週東日本を襲った大雨により、13日までに合わせて3人が死亡し、15人が行方不明になった=常総/ AFP連合ニュース//ハンギョレ新聞社

 

 安倍首相、参議院に出席 「決めていただきたい」
 連立与党、集中審議、公聴会などを推進
 野党、「あらゆる手段を動員して阻止」を決意
 18日、参議院本会議対立が最高潮に達する見込み

 安倍晋三首相が進める安全保障法制の制改定作業が最後の仕上げに入ったことで、日本が敗戦後70年間維持してきた安全保障政策が根本的な変化を迎える見込みだ。これに反対する日本の市民たちは、今週中国会前デモを準備しており、野党も「あらゆる手段を動員して、法案通過を阻止する」意向を明らかにしている。

 安倍首相は11日、集団的自衛権の行使を骨子とした安保法制の制改定案を議論する参議院特別委員会に出席して「国民の命と幸せな暮らしを守るため、決めるときは決めていただきたい」と述べ、27日に終わる今回の通常国会会期内に法案を通過させるという意志を再確認した。自民党など連立与党は同日、特別委員会で、安倍首相の意向を受け、14日に法案に対する事実上最後の集中審議を行った後、15日には東京で中央公聴会を、16日には横浜で地方公聴会を開くことを決めた。日本国会法は「委員会は、一般的関心及び目的を有する重要な案件について、公聴会を開き、真に利害関係を有する者又は学識経験者等から意見を聴くことができる」(51条)と定めている。

 日本経済新聞など日本のメディアは、谷垣禎一・自民党幹事長、佐藤勉衆・参議院国会対策委員長、吉田ひろみ・参議院国会対策委員長が11日、国会で会合を開き、「野党の抵抗で日程が遅れても、18日まで通過させる方針を確認した」と指摘した。この場合、16日午後には特別委員会を、17〜18日には本会議を開いて数の力で野党の反発を押さえ、法案を最終通過させるものと見られる。自民党は19〜23日の大型連休が始まる前に法案を通過させなければ、今月末からアベノミクスなど経済活性化政策に力を入れることができないと判断している。

 野党も法案阻止のための決意を固めている。第一野党民主党の岡田克也代表は12日、「安保法制の通過を絶対容認しない。法案通過を防ぐためにあらゆる手段を動員する。憲法に反する法案に対しては(各党の)様々な立場を超えて、野党が国会で一丸となって戦っていく」ことを明らかにした。具体的に議論されている対抗手段は、衆議院の内閣不信任案、参議員の首相問責決議案の提出などだ。現在、衆参両院で連立与党が過半数を占めており、この案件が通過する可能性はないが、議事日程を遅らせる効果は期待できると思われる。そのため、18日に開かれるものと見られる参院本会議では、与野党の対立が最高潮に達し、深夜に及ぶマラソン攻防が繰り広げられる可能性もある。野党側はこれにより、法案を次の臨時国会で“継続審議”に持ち込むことができれば、法案廃棄も不可能ではないと判断している。

 一方、先月30日、12万人が参加した大規模な国会前集会を成功させた「戦争させない・9条を壊すな!総がかり行動動実行委員会」などは14日から18日まで、昼は国会正門前で座り込みを行い、午後6時半から大型集会を開くことにした。日本の未来を定める歴史的な一週間が始まったのである。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-09-13 20:20

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/708703.html  訳H.J

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