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オバマ大統領、国連総会期間中にロッテグループ所有のホテルに宿泊

登録:2015-09-13 23:10 修正:2015-09-14 06:42
利用してきたホテルが中国企業に買収され、保安上の理由から変更
ロッテ・ニューヨーク・パレスホテル=ロッテグループ提供//ハンギョレ新聞社

 バラク・オバマ米国大統領が今月末にニューヨークで開かれる国連総会期間中に「ロッテ・ニューヨーク・パレスホテル」で宿泊することにした。これまで利用してきた「ウォルドーフ=アストリア」ホテルが中国の保険会社に売却されたことで、中国側の盗聴や傍受などを懸念したためと見られる。

 ジョージ・アーネスト・ホワイトハウス報道官は11日(現地時間)の定例ブリーフィングで、滞在ホテルの交替の事実を明らかにした後、「大統領がホワイトハウス以外の地域での滞在する際には、様々なことを考慮する」とし、「使える空間がどのぐらいあるのかから、費用や保安問題まで、幅広く検討する」と説明した。アーネスト報道官は、オバマ大統領が中国企業に売却されたウォルドーフ=アストリアホテルに泊まらない理由が、中国側の「スパイ行為」への懸念のためなのかという質問には答えを控えた。

 ヒルトン系列のウォルドーフ=アストリアホテルは、昨年10月に中国の安邦保険が19億5千万ドルで買収した。安邦保険の会長は、鄧小平元中国主席の孫婿として知られる。さらに、安邦保険側がウォルドーフ=アストリアホテルを買収した後、改修すると発表しており、米国政府が保安問題を気にせず、今後も引き続き利用できるかについては断言できない状況だ。

 これに比べロッテホテルは、昨年5月に8億500万ドルをかけて「ニューヨーク・パレス」を買収したてから、名前を「ロッテ・ニューヨーク・パレス」に変えた。米国政府としては、中国企業が所有のホテルよりも保安問題への対処が容易だと判断した可能性もある。

 実際外交専門誌である『フォーリン・ポリシー』も「ウォルドーフ=アストリアホテルが中国企業に買収されてから、中国の関係者たちがこのホテルに監視装置を設置して、米国大統領と側近たちの秘密の会話を盗聴するという懸念が広がっている」と報じた。 米紙ニューヨークタイムズも元政府当局者の話を引用して、「大統領がホテルに滞在する際には、保安のために『小さな潜水艦のような』構造物を設置する」とし、「(ウォルドーフ=アストリアホテルの場合)これを設置できる保証がない」と述べた。

 オバマ大統領が去ったウォルドーフ=アストリアホテルには習近平・中国国家主席とロシアのプーチン大統領が泊まることが分かった。 1931年、マンハッタンの中心部であるパークアベニューで創業したウォルドーフ=アストリアはハーバート・フーバー大統領(在任期間1929~1933年)以来、84年間、歴代の米国大統領たちが、国連総会が開かれるたびに、好んで滞在してきた由緒あるホテルだ。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-09-13 13:39

https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/708618.html  訳H.J

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