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米国務省「北朝鮮の人権状況は世界最悪」

登録:2015-06-26 22:44 修正:2015-06-27 06:35
米国務省「2014年国家別人権報告書」の北朝鮮編 //ハンギョレ新聞社

 米国国務省は25日(現地時間)、北朝鮮の人権状況が世界最悪に属すと批判した。

 米国務省はこの日発表した「2014年国別人権報告書」で、「北朝鮮の人権記録は依然として世界最悪に属し、2014年には特別調査対象になった」とし、昨年2月に発表された国連北朝鮮人権調査委員会(COI)の最終報告書の内容を紹介した。国務省は「北朝鮮人権調査委員会の報告書が、体系的かつ広範囲で総体的な人権侵害が北朝鮮政府と機関、管理者によって持続されており、さらにそのような侵害が、多くの場合、反人道的な犯罪に当たると結論づけた」と引用した。

http://www.state.gov/j/drl/rls/hrrpt/humanrightsreport/index.htm#wrapper

 これは、オバマ政権発足後、北朝鮮の人権状況に対する米国務省の最も否定的な評価と解釈される。2009年以後、国務省の北朝鮮の人権実態に対する評価は、「劣悪だ(poor)」を皮切りに、「嘆かわしい(deplorable)」、「暗鬱だ(grim)」などであり、昨年も「嘆かわしい」という似たような水準の表現だった。しかし、今年は「世界最悪に属する(among the worst in the world)」という強い表現が使われた。これは、北朝鮮人権調査委員会の報告書の内容が反映されたためとみられる。

 同報告書は、刑務所や収容所に監禁された人が8万〜12万人に達するものと報じられていることを明らかにした。これは2013年の報告書の数字(8万〜20万人)より低く推定したものだ。報告書は、「このような減少は、政府の政策の重大な変化というよりは、過酷な環境によって自然減少の結果かもしれない」と言及した。

 同報告書は、「北朝鮮の住民は、政府を変える能力がなく、北朝鮮当局は、メディアと集会、結社、宗教、移動、労働の自由を否定するなど、住民の生活を様々な面から厳しく支配している」とし「裁判所は独立的でもなく、公正な裁判をしていない」と指摘した。

 同報告書は、2013年12月、張成沢(チャン・ソンテク)前労働党行政部長の処刑の事実を紹介し、「逮捕4日後、当局は特別軍事法廷を開いて彼に死刑を宣告し、すぐに反逆と腐敗などの疑いで処刑した」とし「韓国と他の国のメディアは、北朝鮮当局が彼の側近を公開処刑し、親族たちを大々的に検挙して適法な手続きなしに政治犯収容所に連れて行ったと報じた」と書いた。

 国務省は議会が1961年に制定した「外国支援法」に基づいて、毎年、世界各国の人権と自由、政府の腐敗などを総合的に診断する人権報告書を発行している。この報告書は、政府や議会の外交政策に参考資料として使われる。同報告書は、各国に派遣された米国外交官が、その国の官僚とジャーナリスト、人権活動家など、様々な情報源を通じて草案を作成し、国務省民主主義・人権・労働局がこれを総合分析した後、専門家諮問などを経て、最終的に完成される。

ワシントン/パク・ヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-06-26 14:36

https://www.hani.co.kr/arti/international/america/697681.html  訳H.J

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