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東京朝鮮中高校近くで「嫌韓」右翼と「差別反対」市民が激しい舌戦

登録:2015-05-31 23:50 修正:2015-06-01 06:34
 朝鮮総連結成60周年記念行事の場外で
 「朝鮮のやつら打倒せよ」VS「お前らは日本の恥」
31日、在日朝鮮人総連合会結成60周年記念行事が開かれた東京北区の東京朝鮮中高級学校周辺で、日本の右翼団体が大きな拡声器で「憲法改正」と「日本は天皇を中心に団結せよ」と主張している=東京/キル・ユンヒョン特派員//ハンギョレ新聞社

 「日本人を拉致した朝鮮のやつらを殺してしまおうというのが何が悪い!」

 「うるさい!お前らみたいな差別主義者は日本の恥だ」

 31日午前、東京と埼玉県を結ぶJR埼京線十条駅前の広場。この日、十条駅から徒歩10分の東京朝鮮中高級学校では在日朝鮮人総連合会(朝鮮総連)結成60周年を記念する行事が開かれた。

 この日の行事の主人公が創立60周年を迎えた朝鮮総連なら、場外の主人公は最近日本で猛威を振るっている「嫌韓集会」(ヘイトスピーチ)を主導する日本の右翼と、これを阻止しようとする「反対行動」に出た日本の市民たちだった。

 十条駅前で繰り広げられたこの日の光景は、狭くは朝鮮総連とそれに近い在日同胞、広くは韓国を含めた朝鮮韓半島出身の韓国・朝鮮人に対して、日本社会が抱いている複雑で多様な感情を凝縮して見せてくれた。駅前広場の右側には、朝鮮総連60周年記念行事を妨害するために集まった右翼団体の会員たちが、その反対側には、彼らの行動に対抗して差別に反対する日本の市民たちが集まり、互いに激しい言葉を浴びせた。

 朝鮮総連の60周年行事を妨害するために集まった「拉致被害者奪還国民大行進実行委員会」などの右翼団体の会員約30人は、「虐殺金王朝打倒」という大きな横断幕を取り出して、「拉致は侵略だ」「返さなければ戦争だ」というスローガンを叫んでいた。彼らを取材するために近づくと、私服姿の日本公安担当者らしき人物に「トラブルが発生するかもしれないので、気をつけた方がいい」と制止された。「大日本愛国党」という他の右翼団体の会員たちは、朝鮮総連の行事会場に近い帝京大学周辺で拡声器を付けた車を2台配置し、しばらくの間騒ぎ立てていた。

 しかし彼らの声は、彼らより2〜3倍多く集まった差別デモ反対行動に参加した市民らの声によってかき消された。差別デモ反対行動に参加した人たちは日本で人気を集めていたアイドルグループ、KARAの「プリティーガール」とBIGBANGの「声を聞かせて」などの歌を流しながら、嫌韓集会参加者をからかった。嫌韓集会を主催する側が韓国・朝鮮人に対して非常識な非難を浴びせると、「黙れ、差別主義者たち」と対抗していた。

 この日、差別デモ反対行動に参加した30代の日本の市民は「社会に差別を蔓延させるあのような間抜けどもが日本をダメにしている。人種主義的な観点に立たなくても、いくらでも拉致問題の解決を求められる」と主張した。

 一方、朝鮮総連60周年行事は東京周辺各地から集まった在日同胞の数万人が参加した中、無事に終わった。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-05-31 19:41

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/693604.html  訳H.J

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