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日本、軍艦島など世界遺産登載に総力“外交戦”

登録:2015-05-14 23:48 修正:2015-05-15 07:03
韓日間の異見狭めなければ
世界遺産委表決も不可避な状況
参加国家に次官級を相次ぎ派遣
韓日は22日に会談…日本は代案用意しない可能性
「軍艦島」と呼ばれる日本の長崎近海にある端島。ここは日帝強制占領期に朝鮮人強制労働被害があった場所だ //ハンギョレ新聞社

 日本政府が朝鮮人強制徴用の悲しい歴史が刻まれた長崎県端島(軍艦島)などをユネスコ指定世界文化遺産として登載するため、総力を挙げて外交戦を繰り広げている。このまま韓日間の異見が狭まらなければ、7月にドイツのボンで開かれる39回世界遺産委員会で登載可否を決めるための表決も避けられない状況だ。

 NHK放送は14日、韓国が反対している「明治日本産業革命遺産」23カ所の世界文化遺産登録のために、日本政府がユネスコ世界遺産委員会委員国に関係部署の次官級官吏を派遣するなど、終盤の説得作業に乗り出していると報道した。 これらの施設の登載可否を決める委員国は、議長国のドイツを含めフランスや日本など21カ国だ。

 日本政府は先月、遺産登載の可否を勧告する国際記念物遺跡協議会(ICOMOS)の「登載勧告」が決定された後、各委員国に次官や政務官級の要人7人を派遣または派遣検討するなど積極的な対応に乗り出している。 すでに城内実・外務副大臣が議長国のドイツを訪問したのに続き、中山泰秀・外務副大臣も副議長国のジャマイカを来週訪問する予定だ。

 韓国政府は、日本が登載を推進している23施設のうち朝鮮人が強制徴用された7施設については「登載保留」または、強制動員事実の明記などの措置を日本に要求する立場だ。 しかし、日本政府は22日に東京で開かれる両国会談で「産業遺産としての歴史的価値を韓国に説明し理解を求める」態度なので、韓国側が納得できる代案を持たずに会談に臨む可能性が高い。日本は登載を推進する時期が明治時期に産業化を推進した1860~1910年に限定されているため、韓国が主張する強制動員がなされた時期とは合わないと主張している。

 しかし、今回登載が推進されている施設のうち最も有名な軍艦島の場合、訪問客を圧倒する鉄筋コンクリート構造物は1910年中盤以後に建てられたものだ。 また、1980年代に日本の市民社会団体によって発掘された当時の「火葬許可証」などの関連記録を見れば、1925年から1945年まで軍艦島で炭鉱労働などに従事して亡くなった朝鮮人は122人に達していることが確認される。 このうち事故死が64人なので、朝鮮人がどれほど劣悪な環境で炭鉱労働に動員されたかが察せられる。

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/691271.html 韓国語原文入力:2015-05-14 19:57
訳J.S(1163字)

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