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安倍首相のバンドン会議演説から「植民支配反省」が抜ける見通し

登録:2015-04-17 00:21 修正:2015-04-17 05:54
 来週のバンドン会議60周年記念首脳会議に出席
 NHK「過去の大戦の反省を明らかに」
安倍晋三日本首相//ハンギョレ新聞社

 安倍晋三日本首相がバンドン会議60周年を記念して来週開かれる「アジア・アフリカ首脳会議」で、韓国や中国が要求する「植民支配と侵略に対する痛切な反省」という内容を省き「過去の大戦について反省する」意向を明らかにするだろうと日本のメディアが報じた。

 NHK放送は16日、「安倍首相が来週インドネシアで開かれるアジア・アフリカ首脳会議で、「過去の大戦に対する反省」の意向を表明し、戦後日本の国際貢献を振り返り、今後もアジア、アフリカの平和と繁栄に貢献して行くという考えを明らかにするだろう」と報じた。 報道が事実なら、安倍首相はこれまで韓国と中国が要求してきた村山談話(1995年)と小泉談話(2005年)の核心表現となる「植民支配と侵略」 「痛切な反省」 「心からの謝罪」などを演説に含めないということなので相当な波紋が予想される。

 今回の演説内容に対して韓国などが神経を尖らせる理由は、この演説の内容が今月末の安倍首相の米上下両院合同演説や8月に予定される「安倍談話」の骨組みになるだろうと予想されているためだ。 小泉純一郎元首相も10年前の2005年4月、この会議に参加して「我が国(日本)は以前、植民支配と侵略で多くの国、特にアジアの国々に多大な損害と苦痛を負わせた。 このような歴史の事実を謙虚に受け入れ、痛切な反省と心からの謝罪の心を常に胸に刻む」と演説した。 実際、その年の8月に発表した「小泉談話」にはこの内容がほとんどそのまま盛り込まれた。

 安倍首相が安倍談話に、日本が犯した侵略と植民支配に対する謝罪と反省の代わりに、「過去の大戦に対する反省」という程度の曖昧な言及に終わるだろうという観測は3月から出ていた。 安倍首相はパン・ギムン国連(UN)事務総長の訪日をむかえて、3月16日に東京の国連大学で演説して「過去の大戦に対する深い反省」という表現を使った。

 菅義偉官房長官はこの日の定例記者会見で「首相がどんな演説をするのかは全く決まっていない。演説時間が5分程しかなく、多くの内容を入れた演説にはならないだろう」と述べた。しかし日本政府高官は「植民支配に対する痛切な反省」という表現が入るのかという日本メディアの質問に「そういう言葉が入るはずがない」と答えた。

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/687231.html 韓国語原文入力:2015-04-16 22:14
訳J.S(1148字)

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