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米国防総省局長「THAADは欠陥のある兵器システム」

登録:2015-03-30 22:46 修正:2016-02-23 07:27
 上院軍事委員会に報告書提出
 9回の迎撃実験はすべて成功したが
 実戦運用に必要な信頼性不足
マイケル・ギルモ米国防総省兵器運用試験評価局長 //ハンギョレ新聞社

 米国の戦略兵器である迎撃システム、高高度防衛ミサイル(THAAD)の朝鮮半島配備をめぐり激しい論争が繰り広げられているが、THAADそのものはまだ完成された武器システムではないことが分かった。

 米国防総省のマイケル・ギルモア武器運用試験評価局長は25日(現地時間)、米上院軍事委員会に提出した報告書で、米軍はこれまで9回にわたるTHAADの迎撃実験にすべて成功したが、実際の運用に求められる信頼性はまだ不足していると評価した。ギルモア局長は「今までの飛行実験と信頼性実験のデータを分析してした結果、THAADの構成部品においては各実験間の整合性や安定した信頼度の向上が見られない」と明らかにした上で、「米軍要員がTHAADを正確に設置して維持し、作戦態勢に入るかどうかを評価するための道具と診断装置が不十分だ」と述べた。

 ギルモア局長はまた、この武器システムには様々な自然環境への適応能力においても不備があると評価した。彼は「極限の温度や温度衝撃、湿気、雨、氷、雪、砂、ほこりなどを耐える能力を評価する自然環境の実験でも欠陥を見せた」とし「これは、THAADがいつ、どこに配備されても適切な運用が可能になるためには、解決されなければならない問題」だと述べた。

 THAADの運用要員たちの訓練不足も問題とされた。ギルモア局長は「個人的に最も大きな問題は、THAAD要員の訓練不足だと思う」とし「THAADの運用要員たちは、十分な訓練支援を受けていない状態でTHAAD部隊に配置されている」と明らかにした。彼は「THAADは、実戦配備された地域で、イージス弾道ミサイル防衛システムやパトリオットミサイルなど、他のミサイル防衛システムと連携して運用されることを想定して作られた複雑なシステム」だとし「しかし、これまでの飛行実験でTHAADの運用要員たちは、他のミサイル防衛システムと連携して運用する機会がなかったと述べた」と指摘した。

 米軍は、2007年から2013年まで実施された合わせて9回の迎撃試験で、10機の弾道ミサイルを迎撃することに成功しており、このうち8機は短距離、2機は準中距離弾道ミサイルだとギルモア局長は明らかにした。

 米軍は現在、THAADを4個砲隊を配備しており、このうち1砲隊は、北朝鮮のムスダン中距離弾道ミサイルの攻撃の可能性に備えて2013年グアムに配備された。

ワシントン/パク・バクヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015.03.30 20:30

https://www.hani.co.kr/arti/international/america/684686.html  訳H.J

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