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シャーマン米国務次官、日本の反省は促さず韓中に無条件協力を要求

登録:2015-03-01 16:40 修正:2015-03-02 08:33
「韓中は“慰安婦”問題を巡り日本と争っている」

「過去の敵を非難することで安直な拍手を受ける」侮蔑も
「過去問題」に関連したオバマ政権の政策基調変化か?

ウェンディ・シャーマン米国務次官(政務担当) 資料写真//ハンギョレ新聞社

 ウェンディ・シャーマン米国務次官(政務担当)が27日(現地時刻)、韓中日間で続く軋轢に関連して、各国指導者に対し過去の問題で民族主義感情を刺激しないことを強く注文した。 また、日本には過去に対する反省と謝罪を促さず、韓中日の協力の必要性だけを強調し「過去の歴史には目を瞑る」ことになるとする批判が起こると見られる。

 米国務省のナンバー3であるシャーマン次官はこの日、ワシントンのカーネギー平和財団で第2次世界大戦終戦70周年を迎える北東アジアを主題にした演説で「韓国と中国はいわゆる“慰安婦”問題を巡って日本と争っていて、歴史教科書の内容、さらには多様な海の名称にも異見が表出されている」として「理解はするが挫折感を抱かせる」と不満を表出した。 彼女は「もちろん民族主義感情が相変らず利用されているし、どの政治指導者も過去の敵を非難することによって安直な拍手を受けることは難しくない。 しかし、そのような挑発は進展ではなくマヒを招く」と異例に強度の高い表現を使い批判した。 彼女は「前に進むために過去にあったことを乗り越える必要がある」と付け加えた。

 シャーマン次官のこのような発言は、文脈から見て韓国と中国に向けたものと見られる。 韓国と中国の政治指導者が過去の問題を国内政治に利用していると指摘し、過去を乗り越えて未来に向かって共に進まなければならないと強調したわけだ。

 その反面、シャーマン次官はこの日30分にわたる演説で、過去の問題と関連して日本の反省と謝罪を促す発言は一言も言わなかった。 これは、日本が過去の問題に対して周辺国が受容できる前向きな態度を明らかにすることを促してきた今までの態度と異なるもので、オバマ政権の政策基調が変化しているのではないかという疑問を呼び起こす。

 シャーマン次官は最近の状況と関連して、終戦70周年をむかえて東アジアの過去が現在に及ぼす衝撃が尖鋭になっているとしながら、「第2次大戦直後、国々が再びバラバラになることを防止するために国連のような組織を発展させたように、現在もそのような努力が要求されている」と述べた。 彼女は続けて、北朝鮮核問題やイラン核、ウクライナ事態、サイバー安保など共に克服しなければならない課題が山積しているとして「私の演説の目的は協力的関係の重要性を強調すること」と述べた。 彼女は「米国と日本、中国、韓国が持続的に同じ方向に進み、正しい目的のために力を合わせるならばより一層繁栄するだろう」とし「これは今後数カ月間、オバマ行政府が持続的に強化するメッセージ」と述べた。

 シャーマン次官は北朝鮮と関連しては「北朝鮮はパキスタンの事例に従おうとしているが、これは現実化され難い」と話し、北朝鮮を事実上の核保有国とは認定できないという意向を明らかにした。 これは最近北朝鮮が生産した核兵器の数が増え、北朝鮮を事実上の核保有国と見るべきではないかという見解が提起されたことに対する反論と見える。

ワシントン/パク・ヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/680208.html 韓国語原文入力:2015/03/01 15:54
訳J.S(1538字)

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