本文に移動

衆院選勝利の安倍首相、「河野談話」否定すれば韓日関係冷却は長期化

登録:2014-12-15 00:18 修正:2014-12-15 05:26
自民党“関係改善”明らかにしたが
歴史問題で極右的立場変わらず
来年予定される“安倍談話”最大変数に
安倍晋三首相 //ハンギョレ新聞社

 執権自民党の勝利で終わった14日の日本衆議院議員選挙は、今後の韓日関係にも少なからぬ影響を及ぼす見込みだ。

 自民党の大勝で「慰安婦問題に対する譲歩はない」という既存の政策が大きな枠組みで維持され、韓日関係の劇的な改善を期待するのは難しくなった。逆に安倍政権が来年に“安倍談話”等を発表して、慰安婦動員過程の強制性と軍の介入を認めた河野談話(1993年)を否定する場合、両国関係は今とは次元の異なる深い奈落に陥る可能性がある。

 自民党は今回の選挙期間に出した26ページに及ぶ公約集を通じて、韓日関係について「米国、オーストラリアなどと協力を一層強化すると共に、中国、韓国、ロシアとの関係を改善する」と明らかにした。韓国が米国など日本の友好国ではなく、日本と対立関係にある中国、ロシアと並べて括られている点が目につく。 これに伴い、日本は当分の間、11月に北京で両国首脳が合意した通り慰安婦問題などを解決するための韓日局長級会談を活性化し、関係改善のために努めるものと思われる。

 葛藤の火種はやはり慰安婦などの歴史問題だ。 自民党は公約集で「虚偽に基づいた理由のない非難に対してはきっぱりと反論し、日本の名誉、国益を回復するために行動する」としている。「慰安婦は性的奴隷」という国際社会の常識をひっくり返そうとする世論戦を、これまで通り継続的に推進して行く意思を明確にしたわけだ。 国際舞台で韓国と日本の軋轢が避けられないように見える。

 この過程で、日本が敗戦70周年と韓日国交正常化50周年を迎えて、来年8月頃に出す可能性がある“安倍談話”が、両国関係の分岐点になる可能性がある。 安倍晋三首相の腹心である萩生田光一自民党総裁特別補佐は今年10月、河野談話に対して「もはや役割は終わった。 見直しはしないが、新たな談話を出すことで結果として骨抜きになる」と話した。 もし、安倍政権が新たな談話を発表して、河野談話と日本の侵略および植民支配を認めた村山談話(1995年)の内容を事実上覆すならば、両国関係は長い冷却期間に入り込むものと見られる。

 これと関連してバラク・オバマ米国大統領が先月16日、オーストラリアのプリスベンで安倍首相に、韓日関係回復のために努力することを促したと『共同通信』が13日報道した。 米国など国際社会の圧迫に、安倍首相が周辺国との関係改善に乗り出すならば、韓日関係も少しずつ進展する可能性がある。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/669081.html 韓国語原文入力:2014/12/14 21:16
訳J.S(1223字)

関連記事