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朝中国境「新鴨緑江大橋」の開通が無期限延期

登録:2014-11-01 09:01 修正:2014-11-01 15:16
新鴨緑江大橋の建設現場。 //ハンギョレ新聞社

北朝鮮側で道路工事進捗なし
冷え込んだ朝中関係を反映

 中国と北朝鮮をつなぐ新鴨緑江(アムノッカン)大橋の開通が無期限延期になったと中国官営のメディアが31日報じた。

『環球時報』は「30日に新鴨緑江大橋が開通すると発表されていたが無期限延期になった」と伝えた。環球時報は「現場を確認した結果、新鴨緑江大橋南端の北朝鮮新義州(シンウィジュ)側はいまだに(道路や税関工事の兆しがない)荒れ地だ。北朝鮮側では地盤工事もされていなかった」と報じた。中国側の丹東(タントン)市では「19億8千万中国元(約360億円)かけた新鴨緑江大橋は北朝鮮の野菜畑に通じている」といった話が出回っている。 同紙はさらに「北朝鮮側は鴨緑江大橋の状況には全く言及せずに平壌や自国内の主要都市建設事業にだけ没頭している」として、誠意のない北朝鮮側の対応を批判した。丹東地域の不動産に投資した中国人のリュ氏は「短期間のうちに不動産価格が上がりにくくなった」と失望感を隠さなかった。

 新鴨緑江大橋は1937年に建てられた鴨緑江大橋に代わる橋として2010年12月31日に着工した。既存の鴨緑江大橋は鉄道と道路が一緒にある橋だ。貨物車の場合、20トン以下しか通過できず物量消化に限界があった。新鴨緑江大橋は既存の鴨緑江大橋より西に10キロ離れた鴨緑江下流に全長3026メートル、往復4車線の規模で建設された。丹東市政府は「新鴨緑江大橋が完成すれば朝中貿易量の80%を担うことになり、物流停滞を解消することができる。丹東は中国内最大の朝中貿易地区へと発展するだろう」と説明してきた。

 最近丹東を訪ねた北京の消息筋は「新鴨緑江大橋は中国が橋の建設費用を出し、北朝鮮側は新義州側の税関と道路建設をすることになっていたが、北朝鮮側は建設をしていない状態だ」として「今の状態では橋を開通しても車両と物流が出入りすることはできない。中国もこんな状況であえて橋だけ開通しても何の意味もないと判断したようだ」と話した。北朝鮮側は税関と道路建設まで中国が負担するのを期待しているのが分かった。

 新鴨緑江大橋の開通が無期限延期されたのは、最近の冷え込んだ朝中関係を反映しているという分析が支配的だ。金正恩労働党第1書記と習近平国家主席は就任後まだ一度も対面していない。

北京/ソン・ヨンチョル特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:登録:2014.10.31 19:32 

https://www.hani.co.kr/arti/international/china/662416.html 訳Y.B

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