登録 : 2014.06.26 00:39 修正 : 2014.06.26 07:47

日本の‘慰安婦問題専門家’ 吉見義明教授

吉見義明 中央大学教授

「日本政府は慰安婦問題に対する国家の責任を免れることはできない。 日本政府はそれを認めて解決策を見出さなければならない。」

 去る20日に公開された日本政府の‘河野談話’検証報告書に関して、日本の代表的な慰安婦問題専門家である吉見義明(写真)中央大教授は残念な思いでため息を吐いた。 彼は24日<ハンギョレ>とのインタビューで「安倍晋三 日本総理は談話を否定したいが、現実的にはそれが不可能なので、談話の検証を行っている」として「日本がこの問題を解決せずにアジアでまともに生きていけるか心配」と語った。 彼は1992年1月、日本の防衛研究所で日本軍が慰安婦制度を作ることに深く介入していた資料を捜し出し、慰安婦問題に対する世界世論を喚起させた主人公だ。

「安倍、河野談話を否定したいが
現実的には不可能なので
検証を行ったということ

軍が人権侵害したと政府が国民に言うべき
しかし安倍政府にはそのような気持ちはない

日本がこの問題を解決せずに中国や韓国と
生きていけるか、はなはだ心配」

-日本政府が河野談話検証報告書を公開した背景は何か。

「安倍総理は河野談話を否定したがっている。 しかし、米国との力関係のために‘談話を継承する’と言わざるをえない境遇だ。 そこで国民に‘河野談話は信用できないもの’という印象を与えるために今回の検証をしたと見る。」

-報告書をどのように評価するか。

「内容だけ見れば、談話を否定するという意志が露骨に現れてはいない。 ただし、興味深い点が目につく。 談話の核心の一つは‘(慰安婦募集と関連して)官憲などが直接加担したことがあったということも明らかになった’という部分だ。 大変重要な部分なのに、報告書にはこれに対する言及が全くない。 政府に不利な内容に対しては言及を避けたのではないかという疑いを抱く。 また報告書は、韓国政府が慰安婦問題に対して‘賠償・補償は必要ない’と話したという点を強調している。 韓国政府の態度が変わったという点を日本国民に知らせようとする意図と見える。」

-結局、慰安婦問題の核心は動員過程の強制性と国家の法的責任だが。

「そうだ。 談話は‘朝鮮半島は日本の統治下にあって、その(慰安婦)募集・輸送・管理も甘言と強圧など全体的に本人の意志に反してなされた’と明らかにしている。 甘言は刑法で言えば‘誘拐’、強圧は‘略取’に該当する。 これは全て人身売買であり、犯罪だ。 日本政府はこれを業者がやったことと言っている。 しかし、軍の施設である慰安所に女性たちが到着すれば軍がチェックした。 パッと見れば、誘拐や略取によって来たという事実を知ることができる。 その場合、日本軍が業者を人身売買犯として逮捕し、被害者である女性を故郷へ送り返さなければならないが、そのような例は一件もない。 結局、慰安所は軍の施設であるから軍は誘拐、略取という犯罪の主犯、業者は従犯になる。 国家の法的責任を避けようとしても避けられない。談話はこのことを認めるということなのに、報告書はこれに対する言及が全くない。」

-慰安婦動員当時、日本と朝鮮の慰安婦動員方式に差があったか。

「慰安婦の多数は非日本人の女性たちで、朝鮮人の比率が圧倒的に高かった。 日本人女性の場合、1938年2月に内務省が出国を制限し、‘21才未満は不可、売春婦(性売買)をした前歴が無くても不可’という制限をかけた。 しかし植民地である朝鮮や台湾にはそのような通告が伝えられなかった。 そこで21才未満の幼くて、性的経験のない女性たちが慰安婦として動員された。」

-日本は1965年韓日協定で慰安婦問題が解決されたという立場だ。

「基本的に韓日協定は請求権問題を整理したものだ。 日本は植民支配の責任問題は認めなかったし、慰安婦のような重大な人権問題も同じだ。 従って銀行預金、郵便貯金、企業の未払い賃金が解決されたと言うならば理解できるが、慰安婦問題は解決されなかったと見るのが論理に適う。 日本人はこの点に対する認識がとても不足している。」

-1995年に設立されたアジア女性基金に対する見解はどうか。

「私は参加しなかった。当時基金を作る時、慰安婦被害女性たちに支給する‘慰労金’には政府予算が一銭も使われていないという説明を聞いた。 私は‘そのようにすれば補償にはなりません’と話した。 ただ、医療支援金などには政府予算が使われた。 政府に責任があるならば慰労金を政府予算から出して、医療支援金を国民募金にすべきだった。 慰安婦問題に対する責任は日本政府にあるのであって、募金に参加した人々にあるわけではない。 日本政府が、被害者が何を望むのかを考えるより、政府に何ができるのかという観点で問題を見るならば解決できない。 これが重大な人権侵害であり、日本軍が犯したのなら、それに適合する対応をしなければならない。 軍が人権侵害をしたので日本政府が補償しなければならないと国民に説明し、そのために知恵を集めようと話をしなければならない。 しかし政府にはそのような気持ちがない。」

-慰安婦問題の現在的意味は何か。

「日本軍慰安婦問題が明らかになった後、全世界が戦時の女性に対する性暴行問題に関心を持つことになった。 現在、アフリカや各紛争地域で女性に対する戦時性暴行が起きていて、ドイツでも同じ制度があったということが話題になって調査が行われた。 しかし、日本では橋下徹 大阪市長が‘慰安婦は必要だった’という話をしても、市長職を維持できる。 このような社会の雰囲気だから、東京都議会で都政質問をする女性議員に向かって‘子供でも産みなさい’という男性議員のヤジが可能になるのだ。 日本は去る戦争と植民支配の問題を解決しなかった。 この問題を解決しないままで日本が東アジアで中国や韓国と生きていけるか、はなはだ心配だ。」東京/文・写真 キル・ユンヒョン特派員 charisma@hani.co.kr

韓国語原文入力:2014/06/25 22:31
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/644129.html 訳J.S(2642字)

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