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汚染水完全コントロール? 日本国民も信じない ‘安倍豪語’

登録:2013-09-10 00:05 修正:2013-09-10 06:28
"福島原発事故 問題ない"
オリンピック誘致発言 日本国内でも批判
安倍晋三日本総理

日本国民95% "問題深刻" 憂慮

"そんなことを言ってしまって大丈夫なのか"(福島原子力発電所事故収拾現場の30代作業員)

 "汚染水の問題は、これから何十年もわれわれに付いて回るだろう" (いわき市の60代の漁師)

 日本、福島原子力発電所事故が完全にコントロールされていて、東京に及ぼす影響はないと話した安倍晋三(写真)日本総理の豪語に対して<共同通信>が9日現場関係者たちの発言を引用して鋭く批判した。

 これに先立って安倍総理は7日、アルゼンチン ブエノスアイレスで行われた2020年夏季オリンピック開催地決定を控えた最終プレゼンテーションで 「福島を巡る憂慮については保証する。 状況はコントロールされている。 東京には現在も、今後もいかなる悪影響も及ぼさない」と自信たっぷりに話した。 彼は以後<東京放送>(TBS)インタビューでは「自信があったのでそう言ったし、勝利できた。 今でも原子力発電所専用港の0.3平方km内汚染水がブロックされている」と強調した。

 しかし安倍総理のこのような現実認識は、原発汚染水事態に対する日本国民の目線とかけ離れているという批判も侮れない。 鋭く怒りの声を上げた人々は福島近隣の漁業関係者たちだ。 福島県いわき市の漁師 吉田久(62)氏は 「国の対策が後手後手だったから汚染水漏れは悪化した。『国を挙げて対応するので安全だ』との主張には違和感がある」と話した。 これに先立ち原子力発電所北側の相馬市相馬双葉漁業協同組合と南側のいわき市漁協は汚染水漏出のせいで9月から始めようとしていた試験操業を無期限延期した経緯がある。

 現場で汚染水を保存するタンク設置作業の真っ最中である作業員も「(原子力発電所問題は)簡単に解決されそうもない。 深刻だ」と話した。 汚染水だけでなく最近になって原発の場所の大気中の放射線量が少しずつ増加するなど原発周辺に大小の事故が絶えまなく続いているためだ。

 安倍総理が汚染水問題解決のための‘抜本的対策’として明らかにした凍土壁の設置に対しても多くの問題提起が相次いでいる。 周辺の土地を凍らせて原発に流れ込む地下水を遮断するという凍土壁設置計画に対して<朝日新聞>は 「この技法はトンネル工事をする際に発生する流出水を遮断するために一時的に使われることはあるが、大規模に長期間にかけて使われた例はない」として不安感を表わした。 去る3日、汚染水問題に対する政府の総合対策が出てきた時も日本言論は既往の対策をかけはぎした水準とし、批判的な基調で報道した。

 日本国民の反応も安倍総理の豪語とは全く違う。 <朝日新聞>は9日、汚染水問題に対する安倍政権の対応に関し世論調査を行ったところ、対応が遅れたという人々が回答者の72%に達したと報道した。 また、汚染水問題が深刻だという応答が‘非常に深刻だ’(72%),‘ある程度深刻だ’(23%)を合わせて95%にもなった。 <原子力の嘘>などの著書で韓国にも良く知られた京都大学原子炉実験所の小出 裕章 助教は 「(安倍総理が)何を根拠に原子力発電所事態がコントロールされていると話したか分からない。 そのような安易な発言をすれば後日になって約束を守れないという結果を呼び起こすだけ」と安倍総理の現実認識を鋭く批判した。

キル・ユンヒョン記者 charisma@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/602770.html 韓国語原文入力:2013/09/09 22:28
訳J.S(1566字)

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