2011年東日本大地震当時に日本総理であった菅直人前総理が、安倍晋三現総理を相手に名誉毀損に対する是正と慰謝料を要求する民事訴訟を起こした。 日本の前・現職総理が法廷攻防を繰り広げることになった。
17日、日本マスコミの報道を見れば、菅前総理は安倍総理が2011年‘Eメール通信’を通じて自身を誹謗する虚偽の事実を流布したとし、16日東京地裁に訴状を提出した。 彼は安倍総理が記事の削除とともに謝罪し、慰謝料として1100万円(約1億2000万ウォン)を支払うよう主張した。
安倍総理は2011年5月20日‘菅総理の海水注入指示はねつ造’というタイトルで書いたEメール通信文で、菅当時総理が冷却系統が無力化され核燃料が溶け落ちている福島第1原発の原子炉内への海水注入を中断せよと指示したと書いたことがある。 淡水が不足した状況で、海水でも注いで冷却を継続してこそ大事故を防げる状況であるのに、誤った判断をしたという指摘だった。 これに対して菅前総理はこの日記者会見を行い「海水注入は中断されたことがない」と安倍総理の主張を繰り返し否認して、「国民に誤った情報を流布し続けることは選挙に悪影響を及ぼす。安倍総理に何回も訂正と謝罪を要求したが、文を削除しようとしない」と主張した。
<共同通信>は「選挙(21日参議院選挙)を目前に置いた時点で、前職総理が現職総理を提訴することはきわめて異例的」と報道した。 菅前総理は自身が支持する人が民主党候補公認を受けられず無所属で出馬するや応援遊説に乗り出していて、党指導部から批判を受けた。
一方、日本の植民支配を反省し周辺国に謝罪した1995年‘村山談話’の当事者である村山富市前総理は16日、社民党選挙応援遊説に出た富山県高岡市で記者会見を行い「安倍総理の真意は‘戦後体制’からの脱皮にある。彼は村山談話を継承する気持ちはないだろう」と批判した。
東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr