アップルが9月に発売したiPhone17で14年ぶりにサムスン電子を抜いて世界スマートフォン市場で1位を占めるとの予想が出てきた。依然として米国や中国などの主要市場でのロイヤル顧客層が強固なことに加え、MZ世代を狙ったカラーと「スマホデコ」などが流行しているためだ。
1日、市場調査会社カウンターポイントリサーチの報告書によると、今年のグローバルスマートフォン市場の成長率は3.3%と予想された。このうちアップルのシェア(出荷量基準)は19.4%で、2位のサムスン電子(18.7%)をわずかにリードし、1位を占めると予想した。アップルが出荷量基準でシェア1位を奪還するならば、これは2011年以来14年となる。
iPhone17は発売当時、サムスン電子のギャラクシーシリーズより劣るAI機能などを指摘された。しかし、アップルは前作のiPhone16より一段階発展したチップ(A19)を搭載し、ディスプレイも6.1インチから6.3インチに拡張するなどスペックを拡大しつつ、価格は凍結する勝負に出た。米国の関税政策によって原価負担が大きくなっているにもかかわらず、ロイヤル顧客を維持するための選択だった。
結果的にアップルのロイヤル顧客はiPhone17を選択した。新型コロナの流行時にiPhoneを購入して2~3年が過ぎた人々がスマホを交換する需要が集中したのだ。特に中国市場では初めての超スリムフォンである「iPhone Air」を除いても、発売初月のiPhone17シリーズの販売量が前作に比べて18%も増えた。中国最大のショッピングフェスティバルと呼ばれる光棍節シーズン(11月11日~18日)まで広げると、iPhoneはスマートフォン販売台数全体の26%を占めた。
特に、アップルのカラー戦略もSNSを中心に話題になっている。通常、中国市場で注目される濃いゴールドやレッドがなくても、消費者を十分に魅了したのだ。特に今回新しく披露したiPhone17の「セージ」色は柔らかい薄緑色で、TikTokやインスタグラムでは別名「抹茶コア」フォンと呼ばれている。昨年からMZ世代の間で始まった抹茶コア(抹茶特有の緑色を取り入れたファッション)が電子業界にまで影響を与えた事例で、電子書籍リーダー端末で有名なアマゾンのkindleも昨年初めて「抹茶グリーン」色を発売した。
「ソムク」(ゲーム「あつまれどうぶつの森」の島づくりのようにデコレーションすること)もやはりMZ世代の間で流行になった。IPhone17 ProとProMaxのカメラが付いた領域である「カメラプラトー(台地)」にさまざまなステッカーを貼ってデコレーションすることで「カメラ ソム(島)クミギ(デコ)=ソムク)」と呼ばれている。「シンク台のようでダサい」という評価を受けていたプラトー部分が、自分らしい個性を表現する領域になったことで、最近はプラトー用の保護フィルムやステッカーも発売されている。電子業界関係者は「スマートフォンといえば思い浮かべる黒や白の他にもさまざまなカラーを出し、すでにアクセサリーなどの環境が備わっているので、関心を集め続けられるだろう」と話した。