アップルのブルートゥースイヤホン「AirPods」にリアルタイム翻訳機能が搭載されるとの展望が出てきた。アップルは人工知能(AI)の進展に改めて拍車をかけるようだ。最近「オーダーメード型Siri」のリリースを延期したアップルは、AIの技術競争力が劣るのではないかとの論議に包まれている。
14日付のブルームバーグの報道によれば、アップルは対面対話をリアルタイムで翻訳する機能をAirPodsに搭載することを計画していると、複数の関係者が述べた。年内にソフトウェアのアップグレードを通じて進める予定だ。今年下半期に発売されるアップルのOS「iOS19」と連動する。
新しい機能がリリースされれば、AirPods利用者はリアルタイムで言語の壁を越えて対話できるようになる。例えば、対話の相手がスペイン語で話せば、iPhoneがこれを英語に翻訳してAirPodsに伝える。その後利用者が英語で話すと、iPhoneがこれをスペイン語に翻訳し再生する。iPhoneですでに提供しているリアルタイム翻訳機能と音声-テキスト変換機能を総合してAirPodsにつなげるかたちだ。
アップルは最近、自社のAI競争力をめぐる物議に直面している。AI秘書「Siri」の主要機能のリリースを先送りしたことで、アップルの技術力への疑問が広がった。アップルは昨年6月、個別対応型機能とアプリ操作機能が追加されたSiriを公開し、これらの機能を2025年にリリースすると明らかにしたが、最近その発表を覆した。今月初め、一部のメディアに「思った以上に長い時間がかかっている」として「来年(coming year)にはリリースできると予想する」と明らかにした。
消費者の間では虚偽広告を巡る議論も広がっている。昨年アップルはiPhone16シリーズを発売し、AI「アップル・インテリジェンス」を中核となる新機能として前面に押し出したが、これを購入した消費者は結局、このうち一部の機能は来年以降にならなければ使えないということになったためだ。ソウルYMCAは12日、論評を出し「この機能が適時に使えないという事実を知りながらも、これを故意に隠してiPhoneを販売した可能性が高い」として、補償対策を要求している。