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韓国、外食も控え財布のひも締める消費者…外食業界は息も絶え絶え

登録:2023-01-27 02:22 修正:2023-01-27 10:03
「2022年第4四半期外食産業景気動向指数」、5期ぶりに下落 
食材の原価指数は小幅に下落…「コロナに次ぐ第2の危機」
新型コロナウイルス感染拡大の真っ最中だった2020年12月23日昼、閑散としているソウル麻浦区のある食堂街=カン・チャングァン先任記者//ハンギョレ新聞社

 ソウル永登浦区(ヨンドゥンポグ)で焼肉屋を経営しているCさん(48)は、近ごろ商売がうまくいかず息も絶え絶えだ。昨年下半期から下落を示していた売上は、会食などが頻繁な年始になったにもかかわらず回復の兆しがみられないからだ。Cさんは「3月に店舗の賃貸契約期間が満了するため家主に賃料を上げてくれと要求されているが、このような状態だったら店をたたむべきか悩む」とし、「物価上昇のニュースで国中が騒々しいが、自営業者は価格を上げたからといって売上が改善するわけではないので、今年はさらに心配」だと話した。Cさんは続けて「最近ビールなどの酒税が上がるというニュースを見て、お客さんがさらに離れていくのではないかと心配でため息が出る」とし、「コロナ禍が終わるかと思えば、物価高と景気低迷が足を引っ張っている」と訴えた。

 景気鈍化による消費心理の萎縮が本格化していることで、外食業の景気回復が5四半期ぶりに止まったことが分かった。食材価格が負担となり年明けから値上げする自営業者が増えている中、結局のところ外食物価の上昇は消費者の痛みへとつながる見通しだ。

 26日に発表された韓国農水産食品流通公社の報告書「2022年第4四半期外食産業景気動向指数」によれば、昨年第4四半期の同指数は82.54で前期から7.30ポイント下落した。2021年第3四半期以降、4期連続で続いていた回復傾向が5期ぶりに止まった。

 外食産業景気動向指数は、2021年第3四半期の65.72から第4四半期は70.34に上昇。昨年第1四半期の70.84に続き、社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)が解除された第2四半期には85.56に急上昇した。昨年第3四半期にも89.84と小幅に上昇。第4四半期の下落幅(7.30ポイント)は、コロナ禍初期の2020年第1四半期(-11.68ポイント)以降の11期で最大。

 同指数は、前年同期に対する最近3カ月間の外食業界の売上および景気体感を数値化したもので、数値が100を超えれば景気が好転したと感じる業者の方が多いことを、100未満であればその逆を意味する。今回の調査は先月14日から28日にかけて、3000の外食業者に対して実施された。

 公社は「世界的にインフレが続いており、それにより金利引き上げおよび景気鈍化現象が発生したことにより消費心理が萎縮したことが、指数下落の主な原因」だと分析した。

 業種ごとに見ると、チキン専門店業が75.63で最も低く、中華料理店業(76.08)、キムパプ(のり巻き)およびその他の簡易飲食店業(79.19)、ピザ・ハンバーガー・サンドイッチおよび類似飲食店業(81.80)、韓国料理飲食店業(82.10)などが平均値を下回った。

 今年第1四半期の外食業の景気の流れを予想する景気展望指数は85.76で、前期に比べ9.22ポイント下落した。この数値は昨年第4四半期に続き、2期連続で下落した。

 食材原価指数は2021年第1四半期から昨年第3四半期まで7期連続で上昇し、毎期最高値を更新していたが、昨年第4四半期は145.01で前期に比べて0.88ポイント下がった。前期に比べて食材原価水準が小幅に下がったとみられる。

 公社は「食材原価指数の上昇が一段落したのは多少肯定的に評価しうるが、依然として高いため、外食事業主にはコロナ禍の被害がなくなる前にもう一度危機が訪れるものとみられる」と指摘した。

ユ・ソンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1077028.html韓国語原文入力:2023-01-26 12:08
訳D.K

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