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韓国、OECDの3.3%成長予想にもG20平均には及ばず

登録:2021-03-10 05:55 修正:2021-03-10 17:45
OECD「韓国、今年3.3%成長」上方修正 
2020~2023年の合計はG20の平均より低い
//ハンギョレ新聞社

 経済協力開発機構(OECD)が韓国の今年の成長率見通しを3.3%に修正した。昨年12月の予測値(2.8%)から0.5ポイント上方修正したものだ。来年の成長率は0.3ポイント下方修正した3.1%と予想した。

 OECDは9日(韓国時間)、「経済見通し中間報告」(interim economic outlook)で韓国をはじめ主要20カ国・地域(G20)の2021~2022年の経済成長率見通しを発表した。韓国は昨年のマイナス成長(-1.0%)から脱し、今年と来年はそれぞれ3.3%、3.1%成長すると予想した。今年のOECDの見通しは韓国政府の見通し(3.2%)より0.1ポイント、国際通貨基金(IMF)の1月予想(3.1%)より0.2ポイント高い。

OECD経済成長率見通し//ハンギョレ新聞社

 にもかかわらず、韓国の経済回復の速度は、OECD主要国に比べて遅い見通しだ。G20の平均成長率は、昨年は-3.2%と後退した後、今年はそれぞれ6.2%と4.1%へと急速な回復に転じると、OECDは見込んだ。G20の3年(2020~2022年)成長率の合計値は7.1%で、韓国(5.4%)より1.7ポイント高い。企画財政部は昨年、OECDの成長率見通しを引用し、韓国が2020~2021年合算成長率で世界最上位圏だと発表した。

 今回の展望では状況が逆転した。OECDは昨年12月、オーストラリアの今年と来年の見通しをそれぞれ3.2%と3.1%と示したが、今回は4.5%と3.1%へと大幅に上方修正した。カナダや米国も今年の成長率見通しがそれぞれ3.5%と3.2%から4.7%と6.5%へと大幅に上昇した。韓国より昨年マイナス成長したことを考慮しても、回復の幅が一段と大きい。これらの国が新型コロナワクチン接種の速度と財政投入規模で韓国を圧倒した結果とみられる。IMFによると、米国やオーストラリア、カナダなどは昨年、新型コロナ対応のための財政支出規模がそれぞれ国内総生産(GDP)の16.7%、16.2%、14.6%に達した。韓国は3.4%にとどまった。米国は今年も1兆9千億ドルの財政支出を計画している。

 OECDは「ワクチン普及と一部国におけるさらなる拡大財政政策で見通しが上方修正された」とし、「米国は追加の浮揚政策で今年3ポイント以上成長し、主要な貿易相手国にもかなりの拡散効果をもたらすだろう」と予想した。また「より強い経済回復が、2022年の主要な先進国の政府債務比率を5ポイントまで減らすなど、政府債務の減少につながるだろう」とし、「財政政策は必要な場合、迅速かつ十分に行わなければならず、急な緊縮は避けなければならない」と勧告した。

イ・ジョンフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/986096.html韓国語原文入力:2021-03-09 19:46
訳H.J

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