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2022年「テスラブランドのバッテリー」登場か…韓国業界騒然

登録:2020-09-22 20:34 修正:2020-09-23 13:44
マスク、「バッテリーデー」翌日に控え 
2年後には自社量産するタイムテーブル表明 
「自社措置取らねば不足に直面」 
本日公開のバッテリー新技術に関心 
 
「LG化学などからの購買は増やす」 
当分バッテリー業界との協力を予告
グラフィック_キム・スンミ//ハンギョレ新聞社

 電気自動車分野の先頭企業のテスラが、2年後にはバッテリーを自社で量産すると明らかにし、韓国国内のバッテリー業界も緊張に包まれている。「バッテリーデー」を翌日に控え、バッテリーセルの内製化の時期を初めて公式化したために一層視線が集まっている。特に、今まで顧客だったテスラと潜在的ライバルとして正面対立することになったLG化学などの動きが慌ただしい。

 テスラのイーロン・マスク最高経営者(CEO)は21日(現地時間)、ツイッターに「バッテリーセルの供給先が最大限に速度を上げたとしても、2022年からは私たちが自ら措置を取る(take action)ことにしなければ、有意な水準の(バッテリーの)供給不足現象が起きるだろう」と書き込んだ。テスラがバッテリーセルの自社量産の目標時期を事実上2022年と提示したわけだ。これまでマスク氏がバッテリーセルの内製化計画に言及したことはあるが、具体的な時期を明らかにしたのは初めてだ。マスク氏は新技術や新サービスの発売時期を公開した後に先送りした前例があるだけに、半信半疑だとする視線もある。ハイ投資証券のウォン・ミンソク先任研究員は「バッテリーセル内製化の意志をしっかり見せたことに意味がある」として「また、現在はパイロット(試験)設備を備えた状態なので、2022年ならば非現実的な目標ではないと見られる」と話した。

 業界の関心は22日(現地時間)に公開される“テスラ”ブランドのバッテリーの新技術に集中している。16日、米国の電気自動車専門メディア『Electrek』の報道によれば、テスラが最近自社で生産したと推定されるバッテリーセルの体積は、既存の4倍水準であることが分かった。現在テスラは、LG化学などから21700の円筒形バッテリー(直径21ミリ、高さ70ミリ)を主に供給されている。角形やパウチ型に比べ、大きさが小さく安いがセル1個あたりの容量も10倍以上小さい。車両1台当りそれだけ多くのバッテリーセルを入れなければならないということだ。そのために、相対的に安全性の担保が難しいとの評価がある。業界関係者は「安全性を確保しつつも体積を画期的に増やすならば、業界には少なからず波紋が起きるだろう」と話した。

主要各社の次世代バッテリー量産目標//ハンギョレ新聞社

 韓国国内のバッテリー業界は強く緊張している。特に中国のCATL、日本のパナソニックと共にテスラにバッテリーを供給しているLG化学は、いち早く機先を制する動きだ。22日、LG化学の関係者は「ニッケル・コバルト・マンガン・アルミニウム(NCMA)バッテリーを来年下半期に量産する」と明らかにした。NCMAバッテリーは、次世代リチウムイオン バッテリーの一つであり、既存のニッケル・コバルト・マンガン(NCM)バッテリーから高価なコバルトの含有量を5%以下に減らし、代わりに安価なアルミニウムを添加したものだ。エネルギー密度を左右するニッケル含有量は、現在の60~70%から89~90%水準に引き上げる計画だ。サムスンSDIも、ニッケル含有量が88%のニッケル・コバルト・アルミニウム(NCA)バッテリーを来年下半期には量産する計画だ。

 当分はテスラとバッテリー業界が協力関係を維持する可能性が高い。マスク氏はツイッターで「私たちはパナソニック、LG、CATLなどから購入するバッテリーセルの物量を減らさずに増やす」として「(明日発表するバッテリーセルは)2022年以前までは相当な(serious)水準の大量生産には至っていないだろう」と書いた。

イ・ジェヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/963223.html韓国語原文入力:2020-09-22 18:29
訳J.S

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