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「世界最高水準」の韓国の家計負債、もはや限界に

登録:2020-09-14 02:11 修正:2020-09-14 16:04
「GDPに対する家計負債比率」分析 
韓国は97.9%で44カ国中5位 
北欧3国など韓国より高いが 
莫大な年金など直接比較は困難
主要国のGDPに対する家計負債の比率。//ハンギョレ新聞社

韓国の家計負債は過去5年間で米国や英国などの主要国を抜いて世界最高水準にまで上昇し、持ちこたえうる限界に達しつつあることが分かった。

 国際決済銀行(BIS)と国際金融協会(IIF)が13日、44カ国を対象とした統計「国内総生産(GDP)に対する家計負債比率」を分析した結果、韓国は今年第1四半期現在で97.9%となり、調査対象国中6位だった。韓国より高い国は、独特の住宅金融構造や莫大な年金のため直接比較が難しい北欧3カ国と、その他にはカナダ、スイスのみだった。主要国では米国が75.6%で、英国(84.4%)、日本(57.2%)、中国(58.8%)なども韓国を大きく下回った。

 韓国の家計負債の水準は、2015~2016年の朴槿恵(パク・クネ)政権による住宅ローン規制緩和を契機として急増したことで米国と英国を追い越し、現政権成立後も増加傾向を保っている。米国と英国は、2007~2008年の住宅価格のバブル崩壊で金融危機に見舞われた後は「デレバレッジ(負債削減)」に乗り出したのに対し、韓国はむしろ住宅ローン規制を緩和したことが仇となった。特に、今年は経済成長率がマイナスとなる可能性が高い一方、個人向け融資は急増しており、同比率は100%を超えると予想される。

 国際決済銀行の研究チームは、一国の経済が耐えうる家計負債の水準を、概ね国内総生産の85%前後と見ている。これは1980年から2010年までの先進18カ国の経済状況を調査した結果をもとに推定した数値だ。家計負債は短期的には消費を増やし、経済成長に肯定的な影響を与えるが、この水準を超えれば、かえって経済に否定的な影響を及ぼすというのだ。

 資本市場研究院の先任研究委員で家計負債問題専門家のパク・チャンギュン氏は「家計負債水準がほぼ限界に達しつつある」とし「負担が重くなるほど、後にその後遺症はより大きくなる」と警告した。

 金融当局は、このところ個人融資の一部が不動産や株式などの資産市場に流れ込み、資産価格の急騰現象を招いていると見て、対策に乗り出した。金融当局の幹部は「新型コロナで困難に陥った小商工人などのために規制を一部緩和したが、銀行が融資限度の余裕分を他への融資に使用するなら、選択的に調整する方針」と述べた。

パク・ヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/961966.html韓国語原文入力:2020-09-13 19:16
訳D.K

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