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“100xズーム”人気好調…サムスン・スマートフォン販売価格6年ぶりに最高値

登録:2020-06-14 20:59 修正:2020-06-14 23:08
ギャラクシーS20 最上位モデルに1億画素実現 
普段の中間モデル選好とは異なる現象 
中低価格モデルは中国メーカーとの競争 
新型コロナによる市場縮小の中、“高性能カメラ”に人気
100xズームと1億画素のカメラ機能を特徴とするサムスン電子のギャラクシーS20ウルトラの背面=サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

 最高仕様スマートフォンの「ギャラクシーS 20ウルトラ」人気で、サムスン電子の今年第1四半期(1~3月)のスマートフォン平均販売価格が6年ぶりに最高値を記録した。

 14日、グローバル市場調査機関ストラテジー・アナリティクス(SA)の資料によれば、サムスン電子の今年第1四半期のスマートフォン平均販売価格は292ドルで、2004年第2四半期の297ドルを記録した以後、最も高かった。これは昨年第1四半期(269ドル)より8.5%、直前四半期(242ドル)より20.7%高い価格だ。2014年には高価格なフラッグシップ・スマートフォンを中心にスマートフォン市場が活気を帯びたが、その後は華為(ファーウェイ)、Xiaomi(シャオミー)、OPPO(オッポ)、Vivo(ビボ)など中国メーカーなどとの競争が熾烈になり、サムスン電子も中低価格スマートフォン・モデルの出荷を増やしたため平均販売価格が低下した。サムスン電子のスマートフォンの平均販売価格は、2017年243ドル、2018年251ドル、2019年247ドルだった。

 中低価格モデルを前面に出した中国メーカーなどの攻略と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による景気鈍化の影響下でも、サムスン電子のスマートフォン平均販売価格が6年ぶりに最高値を記録したことは異例だ。サムスン電子によれば、これは主にギャラクシーS20シリーズの効果と見られる。

 サムスン電子の関係者は14日「ギャラクシーS20が前作のS10ほどには売れなかったとは言え、基本販売台数があり、特にS10よりモデル別に平均で100~150ドル価格が高い。特にギャラクシーS20の中でも最上位モデルの『ウルトラ』の人気が予想外に高かったことが平均販売価格の上昇を牽引したと見られる」と話した。ギャラクシーS20シリーズは、124万ウォン台(約11万円、S20)、135万ウォン(約12万円、S20+)、159万ウォン(約14万円、S20ウルトラ)の3モデルで構成されている。サムスン電子はこのうちウルトラの人気が最も高く、3モデル全体に占める販売比率が40~50%だったと明らかにした。

 ギャラクシーS20の予想外の人気は、高性能カメラ機能が好評であることを示す。ギャラクシーS20は、100倍ズーム、1億800万画素の“超高性能”カメラ機能が特徴だ。販売価格165万ウォンのフォルダブルフォンZ Flipの効果についてサムスン電子関係者は「Z Flipの人気は高くても2、3月の販売台数が絶対的に多くないため、平均販売価格に格別な影響を及ぼす程ではなく、主にギャラクシーSの最上位モデルの人気効果と見なければならない」と話した。市場では、ギャラクシーZ Flipが今年2月に発売され、3月までに約30万台近くが販売されたと推定している。

 一方、高価格モデルの販売好調のおかげで、グローバル・スマートフォン市場の売上におけるサムスン電子の比重も高まった。サムスン電子の第1四半期のグローバル・スマートフォン売上比重は22.1%で、昨年第1四半期の21.7%、前四半期の14.4%より小幅に上がった。第1四半期に売上1位のアップルは37.5%、3位のファーウェイは13.4%を占めた。ただし、第1四半期のスマートフォン市場は、COVID-19の余波で販売量も販売金額も大幅に縮小された。グローバル・スマートフォン市場の売上は、769億3200万ドルで、昨年第1四半期(890億500万ドル)より13.6%減った。

ク・ボングォン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/949256.html韓国語原文入力:2020-06-14 17:46
訳J.S

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