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10の経済循環指標のうち6つが「下降」…韓国、景気低迷が長引く予想

登録:2019-09-30 09:50 修正:2019-09-30 18:06
サービス業・小売販売額など持ち直せず 
先行指数変動値も6~7月に下落 
 
「歴代最長下降」の29カ月を超えるか 
OECDは「韓国の来年の成長率は上昇」 
政府の拡張政策によって2.3%の成長率を展望
今年の景気循環時計の構成指標の分布//ハンギョレ新聞社

 景気下降の局面を進んでいる韓国経済が、下半期に入ってもなかなか持ち直せない様子を見せている。国内外の環境悪化で来年の経済の見通しも暗くなり、景気低迷が長引くという懸念が出ている。

 29日、統計庁の「景気循環時計」によると、7月基準で10の主要な経済指標のうち、6つが景気循環の中で「下降」局面に属している。「下降」の指標はサービス業生産指数、小売販売額指数、就業者数、消費者期待指数、建設既成額、企業景気実査指数だ。残りの4つの鉱工業生産指数、輸出額、輸入額、設備投資指数は「下降」から「上昇」に転換する前の「回復」段階にある。

 景気循環時計は、主要な経済指標が景気循環局面で「上昇→鈍化→下降→回復」のうちのどこにあるのかを座標平面で時計のように示す指標だ。季節要因などを除去した循環変動値を利用して作成する。

 今年に入ってから7カ月間の景気循環時計の動きを見ると、全般的に構成指標の大半が「下降」にとどまり、残りの指標が主に「回復」に属している状態が続いている。細部指標別に見ると、サービス業生産指数と建設既成額(建設業者の国内施工実績)は7カ月の間「下降」にあった。鉱工業生産指数と輸入額は1~3月は「下降」に属していたが、4月から「回復」に転換した。消費側の指標はさらに悪化している。1~3月は「上昇」だった小売販売額指数は4~5月は「鈍化」に変わり、6~7月は「下降」に属した。心理部門の指標も落ちている。消費者期待指数は1~3月「回復」だったが、4月からずっと「下降」にとどまっている。企業の体感景気を意味する企業景気実査指数も2~6月は「回復」だったが、7月に「下降」に落ちた。

 近い未来の景気を展望する「先行指数循環変動値」が6~7月に連続で下落するなど、今後の景気の見通しも改善の兆しが見えない。統計庁は2017年9月を景気の頂点に設定し、韓国経済はその時点から7月まで下降局面が22カ月間続いている。歴代最長下降期間の29カ月(1996年3月~1998年8月)を超える可能性もある。

 内需・投資不振に米中貿易摩擦のような対外危険要因が加わり、下半期に入って国内外の一部の経済展望機関が、今年より来年の経済成長率がさらに低下するという予測を出している。バンク・オブ・アメリカは、今月に入って韓国の今年と来年の成長率予測値をそれぞれ1.8%と1.6%と明らかにした。7月には今年と来年の成長率を1.9%と同一に展望したが、来年はさらに低くなると修正したのだ。国内ではLG経済研究院が26日、今年は2%、来年は1.8%という成長展望値を提示した。

 一方、経済協力開発機構(OECD)は19日、韓国の来年の成長率(2.3%)が今年(2.1%)より高いものと予想した。韓国政府の拡張政策が来年の内需増加につながる可能性があると判断したためだ。今年より支出を大幅に増やした513兆ウォン(約47兆円)規模の来年度予算案など、政府の政策の効果が景気の流れを反転させるカギとなる展望だ。

イ・ギョンミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/911376.html韓国語原文入力:2019-09-29 20:37
訳C.M

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