日本のマスコミが韓国の戦略物資管理が不十分だと報道したが、戦略物資の無許可輸出の摘発現況を国際社会に毎年公開している韓国とは違い、日本は摘発件数さえ公開していないことが明らかになった。
フジテレビは10日、過去4年間に兵器への転用が可能な戦略物資の密輸出が韓国で156回も摘発されたと報道した。摘発目録に、金正男(キム・ジョンナム)の暗殺に使われた神経剤VXの原料とフッ化水素酸がアラブ首長国連邦(UAE)などに不法搬出されたことがあるとも伝えた。また「これほどたくさん摘発されたのに、韓国政府が今まで公表しなかったことに驚いた。こうした情報から見る時、韓国をホワイトリスト国家として待遇することは難しい」という国連安全保障理事会北朝鮮制裁委員会のパネル委員を務めた古川和久氏の論評も共に報道した。フジテレビが扱った資料は、ウリ共和党のチョ・ウォンジン議員が5月に産業通商資源部から提出させた資料と同じであることが確認された。
しかしこれは、韓国政府が戦略物資の輸出と関連した情報を透明に公開していることを逆に示している。産業部関係者は「政府は産業部傘下の戦略物資管理院の『例年報告書』を通じて、戦略物資の無許可輸出の摘発と措置現況を毎年透明に公開していて、国政監査などを通して詳細内訳を常に国会に提出している」として「これは、韓国の戦略物資輸出管理制度が効果的かつ透明に運営されているという傍証」と説明した。米国も毎年摘発実績で公開している。米国商務省産業安保局は、2017年には不法輸出により刑事処罰が31件、行政処罰が52件なされたと公開した。しかし、日本は一部の摘発事例のみを選別して公開するだけで、全体の不法輸出件数などは公開していない。
日本マスコミのこうした報道に、韓国国内の業界はあきれているようだ。ある業界関係者は「サムスン電子やSKハイニックスが北朝鮮にフッ化水素を渡すということはきわめて非常識」と話した。化学分野の専門家たちも、理論上はエッチングガスでサリンのような化学兵器を作ることはできるが、低純度のフッ化水素酸で十分に可能なのに、あえて高価な日本産のエッチングガスを使う理由がないとし、日本の主張は「こじつけ」だと批判した。