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現代自動車「コスパブランドからハイテクイメージに変身」

登録:2018-10-04 22:41 修正:2018-10-05 07:51
トーマス・シュミット現代自動車欧州COOインタビュー 
「高性能・親環境・SUVで今年100万台突破」 
米国・中国での販売不振を欧州で挽回 
「高性能車ラインナップ拡張通じてイメージ変える」
トーマス・シュミット現代自動車欧州圏域本部最高運営責任者(COO)=現代自動車提供//ハンギョレ新聞社

 現代・起亜自動車は今年、米国と中国市場で不振を免れなかった。世界最大の市場での苦戦を挽回したのは欧州だった。1~8月欧州市場で現代・起亜自動車は前年対比8%の販売成長率を示した。欧州人が好む小型・ハッチバック車種の“i”シリーズの善戦の賜物だった。

 2日(現地時間)開幕したパリモーターショーで会ったトーマス・シュミット現代自動車欧州圏域本部最高運営責任者(COO)は「高性能ブランドを前面に出して、欧州市場で新しい跳躍の転機を作る計画」と話した。今回のモーターショーで現代自動車は、高性能車ブランドの3番目のモデルである「i30ファーストバックN」を出品した。シュミット氏は「高性能車ラインナップの拡張を通じて、過去のコストパフォーマンスの良いブランドからハイテクイメージへの変身を試みる」と話した。

 スポーツカータイプの高性能車両は、躍動的な加速力とコーナリング、洗練された外観で高級車ブランド市場で自尊心をかけた競争が激しい車種だ。現代自動車は2015年から“N”というブランドで高性能車の開発に参入した。昨年欧州で「i30 N」を発売し、韓国国内では6月に初の高性能モデルである「ベロスターN」(VELOSTER N)を披露した。これに先立って起亜自動車は「スティンガー」で、現代自動車はジェネシスブランドの「G70」で高性能スポーツセダン市場にも飛び込んだ。高性能車の需要が着実に増加している世界的傾向を考慮した布石だ。ベンツは「AMG」、BMWは「M」、フォルクスワーゲンは「R」という名前で高性能車ブランドをそれぞれ保有している。シュミット氏は「現代自動車は挑戦的な会社だ。文化的な違いもあるが、現代自動車は持ち前の“速度”で急速に技術発展が進んでいる。親環境・高性能・スポーツ実用車(SUV)を通じてブランドの地位が高まっている」と話した。

 現代・起亜自動車は、今年に入って8月までに欧州市場で約71万5千台を販売した。販売推移を考慮すれば、年末までに100万台販売を超えると予想される。現代・起亜自動車が年間100万台以上販売する海外市場は、米国と中国に続き欧州が3番目だ。1977年に現代自動車がギリシャにポニー300台を輸出して欧州市場に進出して以来、年間販売が100万台を突破するのは41年ぶりだ。シュミット氏は「欧州の成長停滞と環境規制などの難関にもかかわらず、10年ぶりにBMWなどを抜いて販売順位5位に跳ね上がった」として「競争はこれから本格化するだろう」と話した。

 シュミット氏は「N」ブランドが現代自動車に高性能イメージを持たらすことを確信している。彼は「現代自動車は純粋電気自動車から水素電気自動車、ハイブリッド、プラグイン ハイブリッドまで、すべての親環境車両を提供する唯一のメーカーだ。親環境技術を用いたNブランドのラインナップ拡大で、確実なイメージ変身を試みる計画」だと話した。

パリ/ホン・テソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/car/864339.html韓国語原文入力:2018-10-03 21:57
訳J.S

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