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LG、会長死去で息子を中心に再編…実弟の副会長は系列から離れる予想

登録:2018-05-20 23:04 修正:2018-05-21 17:15
4世経営の錨を上げた財界4位 
ク・グァンモ、半年ぶりに持株会社へ 
来月株主総会後に役割・職責具体化 
経営能力検証されておらず初の試験台 
ク・ボンムの持分100%譲り受ければ 
ク常務の相続税は1000億円台に
過去3回のLGグループ経営分離//ハンギョレ新聞社

 ク・ボンムLGグループ会長(73)が20日午前死亡し、LGの「4世経営」体制が幕を上げた。後継者に指名されたク・ボンム会長の息子ク・グァンモLG電子常務(40)が今後、専門経営者6人と共にLGグループの経営を率いると見られる。

 ク会長はこの日午前9時52分、ソウル大病院で脳腫瘍による後遺症で息をひきとった。LG側は「ク会長が1年間の闘病で、延命治療はしないという普段からの意向に従い家族が見守る中で安らかに眠りについた」と明らかにした。遺族はソウル大病院で外部弔問や弔花などを受け付けず、静かに家族葬で葬儀を行うことにした。

 ク・ボンム会長の二番目の弟であるク・ボンジュン(株)LG副会長(67)は、「長子中心経営権継承」というLG一族の慣例に従い、系列分離などの方式でLGグループから離れるものと予想される。「ポスト ク会長体制」で、弟のク・ボンジュン副会長を中心に一定期間グループ経営が続くという観測が提起されていたが、こうしたシナリオよりは「ク・グァンモ体制」安着のためにグループ全体が一糸不乱に動くという分析が台頭している。ク・ボンム会長のすぐ下の弟であるヒソングループのク・ボンヌン会長と三番目の弟であるヒソングループのク・ボンシク副会長は、すでに系列分離し独立している。LGグループ側は「ク・ボンジュン副会長の場合、直ちに(去就に)何らかの変化が予定されているわけではないが、(長子経営継承がなされたため)叔父として独立し、別途の領域を切り開いていくことがこれまでのグループの伝統」と話した。財界では、ク・ボンジュン副会長が持分3.01%を保有しており、最大の個人株主であるLG商社といくつかの系列会社を分離し独立するシナリオが有力と見ている。LG商社は、グループ内の別の系列会社と出資関係を結んでおらず、系列分離が容易な持分構造となっており、ク・ボンジュン副会長がLG商社の副会長を務めたこともある。

過去3回のLGグループ経営分離//ハンギョレ新聞社

 ク・グァンモ常務の具体的な役割と職責は、来月の臨時株主総会以後に具体化されると見られる。すでに今月17日、(株)LGの理事会で持株会社の登記理事になったク常務は、来月29日に予定された臨時株主総会で公式に登記理事になった後、その後の理事会で持株会社における役割・地位・職責が決定される予定だ。

 LGグループの四人目の船長になるク・グァンモ常務は、ク・ボンム会長の養子で、一番目の弟であるク・ボンヌン・ヒソングループ会長の実の息子だ。ク・ボンム会長の息子が早く亡くなったため、2004年に本家に養子として入った。ク・グァンモ常務は2014年末、ク・ボンヌン会長から(株)LGの株式持分190万株を譲り受けた。ク・グァンモ常務は2006年、LG電子に社員として入社し、2014年に持株会社である(株)LGのシナジーチーム、経営戦略チーム常務に昇進した。グループの主力事業と未来事業を取りまとめ、事業ポートフォリオを企画し、系列会社間のシナジーを高める仕事を引き受けた。今年初めには、LG電子のB2B事業本部事業部長(常務)になった。

 今後ク・グァンモ常務は、ハ・ヒョンフェ(LG)、チョ・ソンジン(LG電子)、ハン・サンボム(LGディスプレイ)、チャ・ソギョン(LG生活健康)、クォン・ヨンス(LGU+)、パク・ジンス(LG化学)の6人の副会長職責専門経営者の補佐を受け、LGグループを率いる見通しだ。すでに持株会社体制に転換されているため、相続税納付以外には4世継承過程での別の先決イシューはないと見られる。

 ク・グァンモ常務への4世継承が「正道経営」に反するという批判も出ている。正しい未来党のチェ・イベ議員は18日、論評を通じて「ク・グァンモ常務は、グループ内ですら顕著な経営成果を見せていないという評価を受けている。(今回の継承が)公正な待遇と正当な競争を核心とするLGの『正道経営』に沿っているのか問い返したい」と明らかにした。ク常務は、父親のク・ボンム会長の(株)LG持分(11.28%・1945万株)を全量譲り受けると仮定すれば、相続税率50%を適用し約1兆ウォン(1000億円)の相続税を納めることになると見られる。

チェ・ヒョンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/845456.html韓国語原文入力:2018-05-20 20:24
訳J.S

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